健康・病気

犬や猫の「皮膚の働き」や「皮膚病」について

犬や猫の皮膚は、人間に比べてとってもデリケートということをご存知でしょうか?
今回は、犬や猫の皮膚についてのお話です。

皮膚の働き

皮膚は、様々な刺激物質や微生物から身体を守ったり、体内の水分や温度を調節する大切な役割があります。

人と犬や猫の皮膚・被毛の違い

  1. 表皮が薄い
    人の赤ちゃんの肌は薄く、成人の約半分程度と言われています。
    犬猫の表皮は、人の赤ちゃんよりさらに薄くて約0.1mm以下しかありません。
  2. 毛が多い
    1つの毛穴から、多いと数十本の毛が生えている。
    人の場合1~数本程度。
    特に長く太い一次毛と、短く細い二次毛(下毛)の2種類に分かれます。
  3. 換毛期がある
    日照時間や気温の変化が毛の成長サイクルに影響して、主に春と秋に下毛が生え変わります。
  4. 皮膚のph(ペーハー)が違う
    ・人の肌(ph4.8弱酸性)
    ・犬の皮膚(ph6.2~7.8)
    ・猫の皮膚(ph6.4程度)
    人よりphが高く細菌が繁殖しやすい環境にあると言われている。
  5. 汗の種類が違う
    人は、飽エクリン汗腺からサラサラとした汗をかきます。
    犬や猫は、人のような汗腺からの汗が非常に少なく(肉球に分布)、アポクリン汗腺という毛包にくっついている腺からベタつきのある汗をじわじわ出します。

犬や猫の皮膚病

犬や猫が患うことが多い皮膚病が3つあります。

《 チェックポイント 》
 ・脱毛している所がある。
 ・皮膚に赤みがみられる。
 ・痒がっている。
 ・フケの量が多い。
 ・ベタつきが目立つ。
 ・ブツブツが出来ている。
 ・不快な臭いが強くなった。
 などといった症状があると皮膚病になっているかもしれません。
 日頃からよく注意して見てあげましょう。

  1. 膿皮症
    もともとは皮膚の上に常在している菌が、何らかの原因で過剰に増殖することで、湿疹・フケ・かゆみなどが出てきます。
  2. マラセチア性皮膚炎
    常在菌である「マラセチア菌(カビの仲間)」が過剰に増殖することで、かゆみ・赤み・ベタつき・不快な臭いなどの症状がみられます。
  3. アトピー
    環境中の様々な物質にアレルギー反応を起こしやすい体質によって皮膚炎を起こします。
    3歳までに発症することが多く、お腹側を中心に強いかゆみや赤み、フケなどがみられます。

犬猫の皮膚は人間に比べてデリケートです。
犬猫の皮膚は人間と構造が違います。
そのため、犬猫用に開発されたシャンプーを使い皮膚を清潔にしておきましょう。

 

吉川 奈美紀

吉川 奈美紀

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(きっかわ なみき)

ヨガ・ピラティス・空中ヨガ インストラクター
メディカルアロマアドバイザー

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