次に、寒い日のケア応用やツボマッサージをご紹介いたします。
寒さのケア方法
先ずは胃腸をしっかり労りましょう。
脂っこいものや味の濃いもの(ワンコの場合はジャーキーなど)を控えめにして、消化の良いご飯を心がけて下さい。
フードの場合はふやかしたり、フードをザルにあけてお湯を一周まわしかけ、軽く油抜きをしてあげても良いです。
※必ず冷ましてから与えて下さい。
ただ、近年はドッグフードも食い付きの為の油をふんだんに使うものは減って来ている様に思います。
油抜きはフードの状態、体調や冷えの様子をみて行って下さい。
飼い主さんは脂っこいもの、冷たいもの、生ものは避け、出来たら人工甘味料も控えめにした方が良いです。東洋医学では人工甘味料は余分なお水を溜めやすいと言われています。
気になる方はちょっと控えめにしてみてください。
「好きなものを全部やめなくて良いんだよ。ちょっと控えめにするだけ」
足湯のススメ
人と犬、両タイプに共通しておススメなのは足湯です。
ワンコの場合はバスタブに(ワンコ用バスでもベビーバスでももちろんOK!)足先から5cm位まで38〜40度程度のお湯を張り、3〜5分程度温めるだけです。
バスタブが難しい場合はシャワーを足先に当てるだけでも大丈夫です。
飼い主さんの場合は脛辺りまでお湯を張り、15分程度温めます。
長くなるとエネルギーを消耗してしまうので短時間で済ませてくださいませ。
もし、お時間に余裕がある様でしたらショウガを80g程度茹でて煮出した汁を足湯のお湯に足すと更に温まります
※ワンコには刺激が強いのでNGです。
《 その温活、ちょっと待った!!!こんなタイプは要注意! 》
体が冷えていても、温め方にちょっと注意が必要な体質があります。
皮膚が乾燥していたり、被毛(髪の毛)がパサついている、皮膚を痒がっている、コロコロの便をするというワンコや飼い主さんが寒いから、手足が冷えるからと頑張って体を温めてしまうと余計に痒みや乾燥を悪化させたり、便秘になってしまう事があります。
この体質は冷えもあるけど熱が体内に籠っていてうまく巡らせる事ができず、外に放熱しようとした熱が痒みになってしまっている状態です。
このタイプは「体を潤わせ、余分な熱を流しながら温める」のが大切ですので、食事でのケアが大切になります。
《 冷えにおすすめなおススメの食材 》
レンコン 山芋 黒豆 黒キクラゲ 白キクラゲ 黒ゴマ 白ゴマ ハトムギ 白米 トマト 緑野菜 豆腐 豆乳 など
毎日のお食事にちょい足しでもOKです。
気になる方はぜひ取り入れてみてくださいませ。
寒さ対策ツボマッサージ
【 ツボマッサージで気を付けること 】
・長時間マッサージする必要はありません。
数秒でも充分な効果があります。
体がしんどい時は嫌がる場合がありますので、無理にマッサージを続けなくても大丈夫です。
・ひとつのマッサージにつき長くても5分程度で終わらせてください。数秒摩るだけでもOKです。
・犬に「痛気持ちいい」感覚はありません。あくまでも優しくマッサージしてあげてください。
《 どのタイプでも…足三里(あしさんり) 》
後ろ足の外側で、膝のすぐ下の☆印の場所にあります。
どのタイプの冷え性にもおススメのツボです。
気を強くしてくれて、胃腸、脾臓、筋肉にエネルギーを与え、体力をつけます。
小さい円を描く様に10〜15秒くらいマッサージしてください。
《 エネルギーと血が不足タイプに…腎兪(じんゆ)と命門(めいもん) 》
肋骨の一番下を辿って背骨にぶつかる辺りにあります。
背骨の両側にあり、☆印の辺りです。
腎臓の機能を整え、体を温める機能を補ってくれます。
命門は腎兪の間の◆印の場所にあります。生殖系、泌尿器系を整えるだけでなく、体の根本を整えて温める作用があります。腎兪も命門も10秒ほど指圧するか、前後に擦る様にマッサージしてください。
《 浮腫んでいるワンコ、飼い主さんに…委中(いちゅう) 》
膝の裏側で、☆印の場所にあります。
足腰の痺れや膝の痛みに効果的なツボですが、膀胱系の経絡で浮腫み改善にも使われるツボです。
優しくマッサージするか、10秒ほど指圧して下さい。
腰痛のワンコ、飼い主さんにもおススメです。足腰の痺れも和らげるので、坐骨神経痛の飼い主さんにも◯
《 お肌の乾燥がある冷え性さんに…三陰交(さんいんこう) 》
後ろ足の内側でアキレス腱の直ぐ下の☆印の場所にあります。
陰の経絡である腎、肝、脾の経絡が交わる場所で、血の流れをスムーズにしてくれます。
10秒ほど指圧するか、優しく摩ってあげてください。
次回は、冷え対策のワンコ薬膳レシピのご紹介です。