冷え対策のワンコ薬膳レシピのご紹介です。

＊＊　ワンコ薬膳レシピ紹介　＊＊
 「温めパワーを取り戻せ！気血を補給と胃腸を労る体立て直しご飯」

今回のレシピは食材で体を温めるというより、弱っていたり、疲れている五臓を労って体が本来持っている温めパワーを取り戻すレシピです。

〈　材料　〉1食分

鮫…75g
炊いたご飯…50g
山芋…13g
白菜…13g
ニンジン…12g
大根…12g

※分量は全て１０ｋｇの成犬を基準にしています。
手作りご飯の分量の目安は「手作りご飯の換算指数表」を参考に、その日の体調や様子で調整してください。
※写真は具材が分かりやすいように大きめにきってあります。実際に与える時は細かく切るか、ハンドブレンダーなどでトロトロにしてあげると消化にかかる負担を減らす事が出来ます。
※鮫が手に入らない時はマグロでもOKです。

〈　下準備　〉
・鮫は骨があれば取り除く(骨付きで販売してることは殆ど無いですが、稀に骨が残っていたりする事があります。)骨がある場合は茹でるなどして加熱すると作業しやすいです。
・ニンジン、大根は皮を剥く。山芋は皮があると効能が高いですが、消化が心配な時は皮を剥いて下さい。たわしなどで擦ってもOKです。
・具材は全て「うちの子が食べやすいサイズ」に切り分けておく。

〈　手順　1　〉
お鍋にニンジン、大根、山芋を入れ、具材がしっかり泳ぐくらいお水を入れて火にかけます。

〈　手順　2　〉
〈手順１〉に火が通ったら鮫を入れ、更に加熱します。

〈　手順　3　〉
〈手順2〉に火が通ったら白菜とご飯を入れ、更に加熱します。

〈　手順　4　〉
白菜に火が通ったら火を止め、冷まして盛り付けて出来上がり。

薬膳豆知識　食材の効能をご紹介

「　鮫　」
五臓それぞれの虚弱を補います。血とエネルギーを補給し、体を整えて体力を回復させてくれます。
鮫は日持ちするお魚ですが、時間が経つにつれて匂いが強くなります。新鮮な内に調理してください。

「　ご飯(白米)　」
活動のエネルギー源である炭水化物を豊富に含み、元気を与えてくれます。
疲労回復、消化機能の回復を助け、不眠やイライラを和らげてくれます。
ワンコは玄米の消化は苦手ですので白米を使ってください。

「　山芋　」
『山薬(さんやく)』とも言われ、消化器系、肺、腎の機能を高めるので慈養強壮薬として古くから用いられてきました。
消化吸収機能を高める他にも体を潤したり、アンチエイジング効果も期待出来ます。糖尿病予防にも良いとされています。

「　ニンジン　」
血を養い、肝の働きを正常にして貧血や夜盲症、疲れ目やドライアイを予防してくれます。
消化器系の働きを高めて食欲不振や下痢、便秘の改善にも効果があります。抗酸化作用が強く、免疫力アップやがん予防も期待されています。

「　大根　」
消化酵素のアミラーゼを豊富に含み、胃腸の調子を整えてくれます。
体の余分な熱をとったり肺を潤す作用もあります。利尿作用も高く、お腹の張りや浮腫み改善もしてくれます。

「　白菜　」
胃腸を整えて消化を促進し、便通も良くする働きがあります。
水分代謝を良くして浮腫みの改善、喉の乾燥も和らげてくれます。
「酒毒を消す」と言われていますので、二日酔いの飼い主さんにも…

冷えは万病の元と言われています。ワンコも飼い主さんもしっかりケアして、元気に冬を乗り切ってくださいませ。
少しお話しましたが、近年は気候変動で二十四節気などの季節の区分が曖昧になったり早まったりしています。ワンコ薬膳も柔軟に対応出来るように研究を重ねていきたいと思います。
既に春の陽気も入り始め、体調が揺らいでいるワンコや飼い主さんもいらっしゃるかもしれません。
お身体を労って、出来るだけ揺らぎが小さく済む様にしっかり体を立て直してあげてくださいませ。

「辛い時は辛いって言って、ちゃんと休んでね」