しつけ・ケア
猫のしつけとケア 第4回.猫のマッサージ
猫は、高い場所から飛び降りても平気なように、とても柔らかい筋肉を全身にもった動物です。したがって筋肉の疲れは、基本的には伸びをすることで解消されますが、それでも年齢や体調によっては多少のコリが残ります。
人間と同様、猫にもツボがあります。猫にマッサージを行ってあげると、筋肉のコリがほぐれるだけでなく、ツボを刺激することで不調の改善、解消、防止に繋がります。
体を触ることで健康チェックにもなりますし、なにより猫との大切なスキンシップになります。
以下、コリをほぐす基本マッサージと、各部位にあるツボを紹介します。
背中
手を広げ、指を軽くたてて首から尾の方向へ毛並みに沿ってやさしくなでます。猫がいやがらなければ、だんだんスピードをあげていきましょう。
背中のツボ
箇所 |
効能 |
マッサージ法 |
首と頭の境目 |
食欲不振、 |
親指と人差し指ではさんでやさしくもむ。 |
肋骨の一番下の骨と |
ストレス、 |
肋骨と肋骨の間を、 |
骨盤の最も広いところに |
冷え、 |
親指と人さし指で左右から |
足
腰から足先へ向かって、人指し指と中指でゆっくりと円を描くようにマッサージします。
特に後ろ足は、太い筋肉や腱といった猫にとって大切な筋肉がある部位ですのでゆっくり丁寧に行ないましょう。
足のツボ
箇所 |
効能 |
マッサージ法 |
後ろ足の人さし指と |
食べすぎ、 |
綿棒やヘアピンの丸いほうで軽く押す。 |
ひじの |
肩こり、 |
指で内側に向かって |
後ろ足のかかとと |
消化器系 |
外側と内側から指先で |
おなか
胃腸の働きを整えるため、猫を仰向けにし、胃からおしりにかけて上下にゆっくりとさすってあげましょう。刺激により、そこを流れる血や水の流動がスムーズになります。
みぞおちとへその間、ちょうど胃の上あたりには、食欲をコントロールするツボがあります。円を描くようにマッサージしましょう。
体を触った際、猫の体がこわばったら、痛みがあるということです。異常がみられたら、獣医師に相談してみてください。また、骨折や傷、腫瘍といった外傷があるときには、マッサージは避けましょう。
マッサージは、特別な資格やテクニックを必要とするわけではなく、あくまでスキンシップの一環だと思ってください。猫が嫌がるそぶりを見せたらすぐにやめましょう。お互いが気持ちよくなれるよう、楽しんで行なうことが大切です。
そして、ツボの指圧は直接的な病気の治療にはなりませんので、明らかに体調が悪いときや熱があるとき、下痢や嘔吐などを繰り返しているときにはすぐに病院に行きましょう。
以上の基本事項を守って、愛猫との楽しいマッサージタイムを過ごしてみてくださいね。