では、具体的に顔の見る部位や状態、そこから疑われる不調の症状。
一体どんな見分け方法があるのでしょうか?
ひとつづつご紹介していきましょう。
吹き出物
吹き出物は、基本的に「体に余分な熱が溜まっているサイン」です。
更に「どこに出ているか」で、どの臓器が疲れているのか?熱が溜まっているのか?を判断します。
《 鼻 》
呼吸器や大腸が疲れています。
《 口の周り 》
胃腸が疲れています。
《 ほっぺた 》
過食、便秘に注意です。
目の周りのトラブル
目は五臓の「肝」に繋がっていますが、その周辺や涙などがどの様になっているかで判断する事ができます。
《 瞼の浮腫み 》
胃が疲れていたり、内臓の機能が低下している可能性があります。
《 目が窪んでいる 》
疲労や年齢で体力の消耗が著しい状態です。
《 透明な涙 》
体の中が冷えていて、余分なお水が溜まっています。
皮下点滴をした場合も出てくる事が多いです。
点滴後に透明な涙が出続けたりする場合はその子の体には過剰になりますので、担当の獣医さんと相談して量を減らしてもらうのをお勧めします。
《 赤、茶、黒などの色付きの涙 》
体の中に熱が篭っています。
ヨダレにも色がついていたり、胸焼けしている場合もあります。
《 白眼が赤い 》
肝臓が緊張して、血管が広がっています。
興奮していたり、肝臓の数値が高いワンコに見られます。
《 白眼が黄色い 》
肝臓、胆嚢のトラブル信号です。
血液の中に胆汁が多く流出するために白眼が黄色くなります。
一度検査をお勧めします。
「眼は心と体の窓だよ」
舌
ちょっと大変ですが、カメラの連写機能を使うなどしてワンコの舌も見てみて下さい。
東洋医学では「舌診(ぜつしん)」と言い、ポピュラーな診断法です。
「舌は嘘をつけない」と言われるくらいに体調を反映する場所です。
※無理に口を開けさせる必要はありません。舌も引っ張ったりしないでくださいね。
《 舌が厚い・ポテッとしている 》
体に余分な水分があり、浮腫んでいます。
《 舌に亀裂が入っている 》
舌の真ん中に線が入っているのは「正中線」で、正常です。ひび割れているのはエネルギーや水分が不足しています。
《 歯型がついている 》
とても浮腫みが強い状態です。
ただ、ワンコの場合は歯型がつくほど浮腫むのは稀で、既に大病をしていたり、お薬の影響である事が多いです。
かなりしんどい状態ですので、病気の治療の他にも漢方や鍼灸で体をサポートするのをお勧めします。
《 舌が赤い 》
興奮したり、体温が上昇しています。
逆上せていたり、癲癇などの痙攣の発作の前触れで赤くなる事もあります。
ハーハーと息をしている事もあります。
《 舌が白い 》
血液が不足していたり、体が疲れています。
虚弱傾向にあります。
《 舌が紫、黒っぽい 》
血液が老廃物で汚れていたり、体内の水分不足で血液がドロドロの状態です。
体調不良や病気の原因になる事か多く、この状態を発見したら可能でしたら舌の裏側も撮影するなどして観察してみて下さい。
舌の裏の血管が黒っぽくなっていたり、太く膨らんでいたり、クネクネと蛇行している場合は要注意です。
大きな病気が隠れている場合があり、出来るだけ早く検査を受ける事をお勧めします。
※がん、肝炎、心臓病の一歩手前です。他にも脳出血、脳梗塞のサインでもあります。
その他のお顔診断
《 口の中のベタつき 》
消化能力が弱まっています。
消化の良い食事をしたり、全体の食事量を一割減らして様子を見て下さい。
《 透明なヨダレ 》
胃が冷えています。
腹巻きやお洋服などで冷えない様にしてあげて下さい。
腰を小豆温パックで温めるともとても良いです。
※胃は、温め過ぎると熱による害が出やすいですので、腰辺りに温パックの位置をズラして温めてあげて下さい。
( プロによる施術は別です )
《 赤、茶、黒など、色のついたヨダレ 》
体の中に熱が篭っています。
「胃熱」と言われる偽物の食欲を出す事があり、やたらと食欲がある、水をたくさん飲む、異物を食べてしまうなどの行動に出る事が多いです。
脂の多い食べ物、鶏肉、羊肉、鹿肉を避け、大根や白菜を茹でたものを与えるのも有効です。
「小桃は冷え、浮腫み体質なんだよ。透明なヨダレも出ちゃうの」