乗馬インストラクターがお伝えする馬のお話。
今回は、馬とファッション第7弾「GUCCI(グッチ)と馬」についてです。
実は、イタリアを代表するブランド「GUCCI(グッチ)」も馬と深い繋がりがあります。
グッチは、1923年グッチオ・グッチによってイタリアのフィレンチェに高級革製品の店として創業されました。
創立者グッチオは、20世紀に入ってからフィレンチェで皮革を扱うメーカーや店で働き、学びながら約20年間かけて自分の店を持ちました。
フィレンチェの伝統技術を生かし、熟練した職人の手作りにこだわったスーツケースなど、品質の高い製品は評判を呼び、上流階級の人々が頻繁に訪れるようになりました。
そのような上流階級の人々のニーズに応えるべく、バッグやファッションアイテムだけでなく、馬具も納めたと言われています。
現在、馬に関連のあるグッチのアイテムで最も有名なのが「ビット・モカシン」です。
グッチローファーとも呼ばれています。
これは、馬具のハミを小さくデザイン化し、色をゴールドにして靴に取り付けたものです。
このビットモカシンは、60年代半ばからアメリカを中心に世界中で大ヒットしました。
90年代にも再びこの靴が復活し、ブームが再来し現在でも定番アイテムとして愛されています。
ビットは、当初ゴールドだけでしたが、シルバーも登場し、また細くスタイリッシュにデザインされたものなどもあります。
現在は靴だけでなく、バッグや財布、ベルトにもあしらわれ、グッチを代表するモチーフとなっています。
また、グッチのベルトやバッグのストラップ、アクセントにも使われている、グリーン・レッド・グリーンのカラーラインの「ウェッブ」も馬具がモチーフとなっています。
これは、馬に鞍を固定するための「腹帯」が原型です。
現在、乗馬では、このような配色の腹帯や少ないですが、競馬では今もなお使われています。
乗馬でも調教用の腹帯でよく使用されています。
グッチのホースビットの方が、日本では目に馴染みのあるアイテムですので、実は馬が咥えているハミだと知らなかった方も多いのではないでしょうか?
そういう私も、乗馬を始めた時(当時女子大生)頭絡についているハミを見て、「GUCCIだ!」と思った1人です。