しつけ・ケア

お悩みグセ解消エクササイズ 10時間目 ドッグランで戻ってこない

お悩みグセ解消エクササイズ

10時間目「ドッグランで戻ってこない」

里見 潤 (ドッグコーチ)


自由に走り・他犬と触れ合い・遊べるドッグランは、犬にとって他犬といろんなコミュニケーションができる場所。
活動的な仔にとって、ドッグランで過ごすことは、とても楽しい時間です。
しかし、犬にとって楽しいからこそ、飼い主さんが呼んでも来ないことが多くそのことがお悩みグセになることもあります。
ママのところに行くよりも遊んでいた方が楽しい・・
今の気持ちに正直に行動するのが犬。呼んでも戻って来ないのは、彼らにとって当たり前のことです。
犬の気持ちを理解し、愛犬自ら飼い主の元に戻りたいと思わせるように、考えさせるように練習していきましょう。

◎ 事前準備とやりやすい状況作り

・ドッグランへ行く前はご飯を抜き、食べ物への意欲を高めておきましょう。
・愛犬が大好きな食べ物を持参します。一口でパクッと飲み込めるサイズを用意します。

 

◎ ドッグランで自由に遊ばせ、体力を発散し、満足させる。

ランに着いたら自由に好きにさせます。
周りの匂いを嗅ぐ、他犬と挨拶、遊ぶ、走りっこ。やりたいことをやりたいだけさせましょう。
愛犬を呼んだりはせず、目は離さず、放っておきます。

 

◎ 愛犬が自ら戻ってくるまで待つ

他犬と遊んでいることに夢中な時、愛犬の意識を飼い主に向けるのは、とても難しいことです。
特に、元気一杯のうちは、飼い主そっちのけになるのが当たり前です。
そんな時、愛犬を呼び戻そうとしてもまだ早くうまくいきません。
呼び戻しの練習の前に、まずは十二分に愛犬を遊び疲れさせ、満足させてしまうことが大事です。
愛犬が、一息つく頃になると、飼い主の様子を確認しにきたり、戻ってくることがあります。それまでじっくり待ちます。

◎ 飼い主の元に戻ればいいことがあるとだけ教える

愛犬が自ら戻ってきても、捕まえてはいけません。
名前を呼び、優しく声を掛け、愛犬が大好きな食べ物を一粒だけあげます。
そして、捕まえずもう一度遊びに行くよう促してあげましょう。(リリース)

 

《 どっちなら、飼い主のところに行きたくなるかな? 》

☆飼い主の元に行くと・・・
リードを付けられ、ランから出る ⇒ 損(楽しい時間が終わって嫌だな!)
☆飼い主の元に行くと・・・
大好きなオヤツをもらって、また遊びに行ける ⇒ 得(いいこと2つも!) 
 
よく見られるのが飼い主が帰りたいその時だけ、呼び、リードを付けすぐにランから出る。
最初のうちは、それで犬を呼び戻しできたとしても、続けていれば犬は飼い主のところに戻らなくなる可能性があります。必ず、再度遊びに行かせましょう。(リリース)

【 ステップ1 】リリースを何度も続けて、戻りたい気持ちを育てる
走り、遊んで、ひと満足して飼い主の元に戻ったらいいことがある。
これを続けることで、飼い主の元に戻りたい意識を育てます。
飼い主が追って捕まえようとすれば、犬はより逃げようとします。
飼い主が待ち、愛犬自ら戻って来たときだけ、いいことがある。
そうすれば、犬はより戻ろうかなと考えるようになります。
近道はなく、地道に何度も何度も意識付けをすることが必要です。

 
愛犬が、他犬と遊んでいる途中に度々戻ってくるようになったら、次のステップに進みます。

【 ステップ2 】愛犬の名前を呼ぶ
愛犬が飼い主の元に戻ってくるタイミングで名前を呼び、来たら褒めてから大好きな食べ物を一口あげ、また遊びに行かせます。
名前を呼んでも確実に戻ってくるようなら、更にステップをあげます。

【 ステップ3 】名前を呼ぶタイミングを一つ早くする
愛犬が、遊びの途中に一息ついたタイミングで楽しそうに名前を呼びましょう。
【 ステップ2 】では、愛犬がこちらに戻り始めたタイミングで名前を呼びましたが、ここでは戻り始める前に呼びます。
愛犬が、他犬との遊びに一息つき、意識がこちらに向きやすいタイミングで呼ぶのがコツです。

【 ステップ4 】首輪を簡単に掴めるようにする
愛犬が来たら褒め、食べ物をあげます。
食べ終わった後、もう一つ大好きなオヤツを取り出しながら、愛犬の体を撫で、ゆっくりと首輪を掴みます。
掴んだらオヤツをあげ、食べ終わったら離し、遊びに行かせます。
これも繰り返し練習し、飼い主が首輪を掴もうとすることを嫌がらず、引かないようにまで練習しましょう。

【 ステップ5 】リードを付ける
名前を呼ぶ → 来たら褒めてオヤツをあげる → 首輪を掴みオヤツをあげる
その流れでリードを付けます。慌てないことがポイントです。
リードを付けたら、オヤツをあげます → その後、リードを外し、また遊びに行かせます
これを繰り返し、ランで逃げ回る愛犬を駆け引きしながら捕まえなくてもいいように練習をしていきましょう。

 

WAN!ポイント

 

時間がじっくり取れる時だけ行く

練習当初は愛犬が自ら来るまで待つことが必要です。まずは十二分に楽しませ、その間は見守る時間が必要です。
2、3時間の余裕があるときのみ、ランに行くようにしましょう。

「呼び戻し」ができていればなお良い

普段から「呼び戻し」ができ、呼ばれたら戻る、飼い主の元に行くといいことがあるとトレーニングされていれば、なおやりやすいです。
※愛犬としつけエクササイズ「呼び戻し」参照 http://goron.co/archives/1562

絶対に無理矢理捕まえない

練習途中どの段階でもうまくいかない時はこちらから無理に捕まえようとしないこと。その1回は捕まえられたとしても、次はより難しくなるでしょう。うまくいかない時は1段前の段階に戻り、そこがもう一度確実にできるようになってから再度次のステップに進みましょう。

 

2016年4月22日掲載

 

お悩みグセ解消エクササイズ
9時間目「電話に吠える」

里見 潤

里見 潤

投稿者の記事一覧

(さとみ じゅん)

ドッグコーチ

1975年、横浜市生まれ。2004年、警察犬訓練校に入学、出張トレーニング会社を経て、保護活動団体「Dog shelter」の専属スタッフとして、保護犬のトレーニング、一時預かり家庭と里親家庭の間に入り、アフターフォローを担当する。
2012年7月より独立。出張、及び預託トレーニングを柱に活動する傍ら、保護犬の一時預かりを継続中。
 
日本警察犬協会公認訓練士
ジャパンケネルクラブ公認訓練士
東京都動物愛護推進員

 保護犬預かりを主に、トレーニングのことを書いている里見潤さんのブログ
 「イヌと歩けば。」http://setahachidog.blog.fc2.com

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