乗馬インストラクターがお伝えする馬のお話。
今回は馬の頭の形についてです。
馬のように顔が長いと、馬面と言ったりしますが、馬面と一言で言ってもいろいろな形があります。
その中でも名前の付いている形をご紹介します。
直頭
横から見ると、額から鼻先までの顔の前面が一直線となっているもので、額が広くて頭の大きさが適当なものは良いとされる。一般的なサラブレッドはほとんどがこの直頭である。
羊頭
額だけが凸隆しているもので、アラブによくみられる。仔馬の時には羊頭は良い性格をしていると好まれる。大抵成長すると直頭になる。
くさび頭
頭の下の方が急に細くなっているもので、気持ちが小さく食の細い馬が多いとされる。
兎頭
額の前部から鼻にかけて弓なりに凸隆しているもので、こういう馬は大抵額が狭く、目が窪んでいる。
この頭の形はバルブ馬に起源を持っているとも言われ、中世ヨーロッパでは騎士に一時好まれて流行していた。
気性が荒く強情で、愚直な馬と評価されることも多く、サラブレッドや乗馬では好まれない。
半兎頭
額から鼻梁まではまっすぐで、鼻梁の中央部だけ出ているものを半兎頭と呼んでいる。
鼻孔が小さく、呼吸を阻害するという理由で、競走馬には好まれない。
鮫頭
頭は小さく、額はまっすぐであるが、鼻梁の下の方が凸隆している代わりに、その上のところが凹んでいる。
サラブレッドにもみられる。負けず嫌いで勝ち気な性格が多く、高く評価される。
沢山の馬と関わっていると、この頭の形だとこういう性格の馬が多いな、などと傾向がわかってきます。
皆さんの身近な馬の頭はどんな形をしていますか?