進由紀

馬の頭の形

乗馬インストラクターがお伝えする馬のお話。
今回は馬の頭の形についてです。

馬のように顔が長いと、馬面と言ったりしますが、馬面と一言で言ってもいろいろな形があります。
その中でも名前の付いている形をご紹介します。

直頭

横から見ると、額から鼻先までの顔の前面が一直線となっているもので、額が広くて頭の大きさが適当なものは良いとされる。一般的なサラブレッドはほとんどがこの直頭である。

羊頭

額だけが凸隆しているもので、アラブによくみられる。仔馬の時には羊頭は良い性格をしていると好まれる。大抵成長すると直頭になる。

くさび頭

頭の下の方が急に細くなっているもので、気持ちが小さく食の細い馬が多いとされる。

兎頭

額の前部から鼻にかけて弓なりに凸隆しているもので、こういう馬は大抵額が狭く、目が窪んでいる。
この頭の形はバルブ馬に起源を持っているとも言われ、中世ヨーロッパでは騎士に一時好まれて流行していた。
気性が荒く強情で、愚直な馬と評価されることも多く、サラブレッドや乗馬では好まれない。

半兎頭

額から鼻梁まではまっすぐで、鼻梁の中央部だけ出ているものを半兎頭と呼んでいる。
鼻孔が小さく、呼吸を阻害するという理由で、競走馬には好まれない。

鮫頭

頭は小さく、額はまっすぐであるが、鼻梁の下の方が凸隆している代わりに、その上のところが凹んでいる。
サラブレッドにもみられる。負けず嫌いで勝ち気な性格が多く、高く評価される。

沢山の馬と関わっていると、この頭の形だとこういう性格の馬が多いな、などと傾向がわかってきます。
皆さんの身近な馬の頭はどんな形をしていますか?

進 由紀

進 由紀

投稿者の記事一覧

(すすむ ゆき)
乗馬インストラクター
全国乗馬倶楽部振興協会認定指導者

2002年より乗馬クラブでインストラクターとして働く

「馬は自分を映す鏡」の様な存在です。
自分の行動に対しての答えを、いつも分かりやすく返してくれます。
だからこそ、いつでも正直に、真剣に、謙虚に、馬と向き合う事が出来ます。
それは時に苦しいけれど、そんな時にもポッと何か閃きをくれたりする。
馬はとても賢くて、優しくて、そしてどんな馬もみな、真面目で頑張り屋です。

出会った馬には、幸せを感じながら人間と仕事をしてもらえるように。
また馬の素晴らしさを一人でも多くの方に知って頂けるように。

馬と共に成長し、人々に貢献する事を目標に、日々奮闘しています。

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