胃腸のお疲れサインや注意することが分かったところで、中医学的ケア方法と是非取り入れてほしいツボマッサージをご紹介します。
食事は消化最優先!胃腸が元気でもお腹を休める日を作ってね
手作りご飯は調整しやすいですが、アレルギーや持病などの影響でフードを変えられないワンコもいらっしゃると思います。
その場合はフードをふやかしてあげたり、お湯をサッと回しかけて油抜きをしてあげると良いです。
毎食でなくても、週に1〜2度、お腹を休める感覚でOKです。
油や脂の多い物は控えめに
脂質も大切な栄養なので過度に控える必要はありませんが、多過ぎる脂、油は体に負担をかけます。
ジャーキーなどの脂の多いものは控えめにしてあげてください。
特に胃が疲れている症状が出ていたり、シニアのワンコは量に注意してください。
試してみて!ツボマッサージ
胃腸を整えるのに役に立つツボは、
足三里(あしさんり)・中脘(ちゅうかん)・内関(ないかん)
それぞれのツボの位置とマッサージの仕方やポイントをご紹介します。
※長時間マッサージする必要はありません。数秒でも充分な効果があります。
長くても全部合わせて15分以内で終わらせる様にしましょう。
※犬に「痛気持ちいい」感覚はありません。あくまでも優しくマッサージしてください。
《 足三里(あしさんり)》
・位置:
後ろ足の外側で、膝のすぐ下の☆印の位置にあります。
・作用:
胃腸を丈夫にし「気」を強めるツボです。
胃だけでなく、筋肉にもエネルギーを与えて体力を付けます。
・ツボマッサージの仕方:
小さな円を描くように10〜15秒マッサージします。
《 中脘(ちゅうかん)》
・位置:
お腹の中心で、みぞおちとおへその間の星印の場所にあります。
・作用:
胃腸を丈夫にしてくれるツボです。
・ツボマッサージの仕方:
15秒ほど指圧するか、下に向かって小さくマッサージします。
《 内関(ないかん)》
・位置:
前足の内側の足首のすぐ上で、2本の腱の間にあります。
・作用:
嘔吐を止め、気分を鎮めてくれます。
・ツボマッサージの仕方:
10〜15秒ほど押さえて指圧します。
その他にも気を付けたいこと
《 一気に栄養を摂らせようとしないで! 》
ワンコの薬膳相談に訪れる方で「心配なのであの栄養、この栄養を摂らせています」と一食に色々な食材、サプリメントを入れてしまい、ワンコが消化しきれずにお腹が疲弊してしまっている事も多々あります。
どんなに素晴らしい食材もサプリメントも消化、吸収、排泄出来なければただ体の負担になるだけです。
獣医さんから処方された必要な薬はまた別の話になりますが、個人的にはサプリメントは多くても2種類までに抑えるのが良いと思います。
毎日与えなくても良いとも思っています。食材に関しても私の場合は1週間でバランスをとっていくのがワンコの体に優しいかなと考えています。(人も同じです)
︎《 無理に食べなくても大丈夫!「食べないワンコ」には理由があるかも? 》
時々ご相談があるのが「うちの子、健康なんですけどご飯をあまり食べなくて…」というお話を聞く事があります。
ただ、元気ならあまり心配し過ぎなくても大丈夫かもしれません。
断言は出来ないのですが、食べないワンコは胃腸が弱かったり、膵炎になりやすい体質だったり、後々アレルギーが出たというお話もあります。
「あまり食べない」事で体を調整しているのかもしれませんねと東洋医学の先生とお話した事もあります。
もちろん病気が隠れている事もあるので、気になる時は獣医さんの診察を受けて下さいね。
今年もワンコ薬膳のススメをお読みいただき、ありがとうございました。
来年もより楽しく、ワンコと飼い主さんに寄り添うお話ができたらと思っております。
皆さま、どうぞ良いお年をお迎えください。
「みなさまー、良いお年を!」