乗馬インストラクターがお伝えする馬の話。馬と仲良くなろう第5弾。
お手入れの最後のパート、顔とたてがみ&尻尾です。
顔のお手入れ
顔も忘れずにお手入れしてあげましょう。
馬によっては顔を触られるのを嫌がる子もいます。人が手を伸ばす位置によって受け入れる場合もあるので、なるべく嫌がらない方法を探しましょう。最初嫌がっても、だんだん受け入れる馬が多いです。
頭絡などをつけて汗をかいている場合などは、汗を拭き取ってから、跡が残らないようにフェイスブラシで毛並みを整えると綺麗になります。
耳にも汚れが溜まりやすいので、たまに濡れタオルで拭くととても気持ちよさそうにします。
たてがみ&尻尾
前髪とたてがみはブラシで綺麗にとかします。
おが粉や牧草がついていたら取り除きます。
たてがみは古い毛が抜けてしまっても大丈夫です。長く多くなりすぎた際などは、毛を抜いてすく事もあります。
櫛に巻き付けて抜くのですが、ほとんどの馬は嫌がらず、気持ちよさそうにする馬もいます。
尻尾はとても大切なのでなるべく抜けないようにお手入れをしていきます。
おが粉や牧草を取り除きますが、ブラシで根本からとかそうとすると抜けてしまいます。
毛先の方から丁寧に絡みを解きながらとかしていきましょう。
尻尾はサラサラにするスプレーなどもあるのでそういう物を使ってなるべくサラサラに保っておくと抜けづらくなります。(ノンシリコンがおすすめです)
ふさふさで長い尻尾を揺らしながら走る馬はとってもカッコ良いですよね。
シャンプー&コンディショナー
暑い時期など、馬が汗をかいた時には、全身をお湯で流して洗います。
夏場はぬるめのお湯にして馬体を冷やすという意味もあります。
股の間に冷水をかけると、体温の上昇を抑えることができます。
たまには、シャンプーとコンディショナーを使って洗い、被毛と肌を清潔な状態にします。人間用は刺激が強い場合があるので、馬用のものを使ってください。
毛刈り
馬には換毛期があり、春と秋に毛が抜け替わります。
冬の時期は他の動物と同じように、長い毛が生えてきます。
馬は運動すると汗をかくため、冬毛が長い状態だと大汗をかいてしまいます。
冬場に汗をかいてしまうと、後に急激に馬体が冷えてしまって、馬への負担がとても大きくなってしまいます。
そのため、毛の伸び具合や、運動の強度によって、毛刈りをして短い毛を保つようにします。
また、冬になると馬着というラグを着せて、なるべく毛が伸びないようにします。
馬の冬毛が伸びるメカニズムには、日照が関係しているらしいです。日が短くなると毛が伸びるらしく、冬場は夕方厩舎が暗くなったら照明を一定時間つけて、なるべく冬毛が伸びないようにする施設もあります。
馬と仲良くなろうシリーズは、今後、いよいよ馬装や乗ってみるお話をしていこうと思います!