しつけ・ケア

ペットのためのホリスティックケア 第4回 ペットと楽しむアロマセラピー

  ペットのためのホリスティックケア

     第4回 

       ペットと楽しむアロマセラピー

    


 アロマセラピーは精油やハイドロゾルといったアロマ(芳香)によって美容や心身の健康増進を図るフィトセラピー(植物療法)の一種です。「香りを楽しむ」という身近な方法で古くから生活に取り入れられてきました。

 日々の生活の中で感じる不安や苦痛などのストレスは、人間だけでなくペットも受けています。元気がない場合や、自分をうまくコントロールできずに元気すぎてしまうこともあるでしょう。心身のバランスを整えるための一助として、日々のケアにアロマセラピーを取り入れてみるのはいかがでしょうか?

 

  精油って?

精油(エッセンシャルオイル)は、「植物の葉や花・種などから揮発性の芳香物質を含む有機化合物を蒸留したもの」…つまりは植物成分を凝縮したもので、その成分は数百種類とも言われます。ちなみに「オイル」といっても油脂ではありません。
植物によって抽出する部位や方法が異なり、成分によって特徴が変わりますが、どの精油にも「芳香性(強い香り)」、「揮発性(空気中で蒸発する)」、「親油性・脂溶性(水に溶けにくく油に溶けやすい)」という3つの大きな特徴があり、次のようなメカニズムで体に取り込まれ作用しています。
 
1.嗅覚によるもの
揮発した芳香成分が大脳に働きかけ、リラックスする・元気が出るなどの心理的な効果をもたらしします。
 
2.口や鼻から吸入するもの
肺に取り込まれ、粘膜を通って毛細血管から全身に巡ります。
 
3.皮膚から浸透するもの
精油の分子が皮膚の表面から浸透し、血液やリンパに取り込まれ全身に巡ります。
 
アロマセラピーで大切なことは何と言っても香りを楽しむことです。効能だけで選んだ嫌いな香りを我慢するのではなく、自分の好きな香りを使いましょう。
また、精油は1種類で複数の効能を持っており、ブレンドすると相乗効果が期待できます。それぞれの特徴と好みに合わせて選んでみてください。数種類をブレンドする場合は同じか隣り合うグループの香りだと失敗が少ないようです。

 

  ペットへのアロマセラピー

犬や猫は五感の中でも特に嗅覚を重視しています。匂いと記憶を結びつけやすいので、嫌な思いをした時の香りが嫌なものになってしまうことが多いです。「楽しい」、「気持ち良い」といったポジティブな記憶と結びつけるようにしてください。
 
猫とアロマ

猫は精油の植物成分を分解することが苦手で、体調を崩したり、最悪の場合死に至ることもあります。猫がそばにいるところで精油を使用するのは避けましょう。
「でも猫にも何かしてあげたい!」という方はハイドロゾルを試してみてください。ハイドロゾルとは精油を抽出する時に出る芳香蒸留水で、精油よりも穏やかな効果が得られるため、犬でも若齢・老齢の子にオススメです。それでも5倍ほどに希釈し、換気に十分気を付けて使用しましょう。
 
ペットにオススメのアロマ
「芳香浴」、「スプレー」、「マッサージ」などさまざまな方法がありますが、濃度は、肌に直接つける場合は特に薄めに。個体にもよりますが0.1~0.25%程度にしましょう。
 〈芳香浴〉
精油を温めたりミストにして成分を揮発させます。
・お湯に溶かす(マグカップでもOK!)
・芳香器(ディフューザー)で熱を加えずに拡散させる
・オイルウォーマー(火を使うタイプ)やアロマライト(電気を使うタイプ)で温める
 〈スプレー〉
虫よけや消臭効果のある精油を用います。ブラッシングにもオススメ。
 〈マッサージ〉
オイルやクリームと混ぜ合わせて肉球や被毛にやさしくなじませます。
 〈湿布〉
水やお湯に浸したタオルを患部に当て、腫れやコリを和らげてあげましょう。長時間直接肌に触れるため濃度は薄めにします。
 
例えばこんな精油を
元気がない子に
ゼラニウム ローズマリー レモングラス
元気すぎる子に
ラベンダー ローマンカモミール イランイラン サンダルウッド
シャイな子に
ローズ オレンジ ベルガモット
殺菌・消臭したいときに
レモングラス ユーカリ ペパーミント ティートゥリー
 
 

◎注意してほしいことがあります
※アロマセラピーは医療の代わりとなるものではありません。体質や対象、利用方法によっては健康を損ねる恐れもありますので、必要に応じて医師へ相談してください。
※品質にこだわりましょう
「アロマオイル」として売られている中には合成香料やアルコールを含んだ安価なものもあります。本来の精油は植物成分を高濃度に凝縮した100%天然素材のため、大量の原料からほんの僅かしか抽出できずどうしても高価になってしまいます。ですがどうか品質にはこだわってください。植物の学名・抽出部位・製造方法・使用期限・原産地がきちんと記載されているものを選びましょう。分かりにくい場合は細かくアドバイスをくれる専門店で買い求めるのがおススメです。
※飲用しない・原液のまま使用しない
精油は少量でも強い効果が出ることがあります。飲用はせず、また塗布する場合も必ず希釈してください。
※マッサージの前にはパッチテストを
植物の中には刺激の強いものもありますし、ペットによってはアレルギーを持っている子もいるでしょう。良い効果を期待したのに悪影響が出てしまった…なんてことを避けるために、まずはパッチテストを行って問題がないことを確かめてあげてください。希釈して内股に少量を塗布し、48時間以内にかゆみや赤みなどの反応が出たら使用は止めましょう。
 
 

これまで数回に分けてご紹介してきたペットのためのホリスティックケアはこれで最終回です。お付き合いいただきありがとうございました。最近ではセミナーなども頻繁に開催されているので、興味を持っていただいたものがあればぜひ参加してみてください。
そして最初から一貫してお伝えしていることですが、まず飼い主さんが楽しむことを大切にしてください。ペットが最初は『何だろう?』と不審がっていても、自分がリラックスしていれば気持ちは必ず伝わり、一緒に楽しんでくれますよ。

 

 


[goron_pagenavi]
[Addlink_Matome twitter_text=”「ペットのためのホリスティックケア 第4回 ペットと楽しむアロマセラピー”」”]
[Addlink_Pagetop]

 

 

 GORONスタッフ 

goron

投稿者の記事一覧

GORON スタッフ

関連記事

  1. 動物たちを知ろう 第5回 猫のマーキングとスプレー
  2. 犬のボディケア 第3回 愛犬の心と体を元気にする マッサージ
  3. ドイツのペット事情 第2回.住環境・散歩・トイレ
  4. 愛犬とのしつけエクササイズ 第3回.フセ
  5. フィラリア対策 第2回.症状とわたしたちにできること
  6. 猫のしつけとケア 第2回.猫のお手入れ≪グルーミング≫
  7. イヌに教え、教えられ 第22回 手段を選ぶとき優先するものとは
  8. お悩みグセ解消エクササイズ 6時間目 食事の準備に吠える

今月の人気ランキング

PAGE TOP