トラブル

犬が蜂に刺された!正しい対処法と予防のために知っておきたいこと

これからの季節、夏から秋にかけて、散歩中や庭遊びの際に犬が蜂に刺される事故が増えます。
蜂に刺されると強い痛みだけでなく、重度の場合は命に関わるアナフィラキシーショックを引き起こすこともあります。
この記事では「犬が蜂に刺されたときの応急処置」「危険な症状」「刺されないための予防策」をわかりやすくまとめました。飼い主さんがいざという時に冷静に対応できるよう、ぜひ参考にしてください。

犬が蜂に刺される状況とは

犬は好奇心旺盛で、動くものを追いかけたり匂いを嗅いだりする習性があります。そのため、以下のようなシーンで蜂に刺されることがあります。

  • 散歩中に草むらや花壇に顔を突っ込む

  • 飛んでいる蜂を追いかけてパクッと口に入れようとする

  • 庭や公園で巣の近くをうろつく

  • 夏場のキャンプやアウトドアで遭遇する

刺されやすい部位は 鼻先・口・耳・足先 など、犬が探索に使う部分です。特に口の中や喉を刺された場合は、腫れによって呼吸困難を引き起こすため非常に危険です。


犬が蜂に刺されたときの症状

蜂の種類や刺された場所、犬の体質によって症状は異なります。

軽度の場合

  • 刺された部位が赤く腫れる

  • 強い痛みで患部を舐めたり掻いたりする

  • 少し元気がなくなる

重度の場合(アレルギー反応やアナフィラキシーショック)

  • 顔全体が腫れる

  • 呼吸が荒くなる、ゼーゼー音がする

  • 嘔吐、下痢

  • 意識がもうろうとする、ぐったりする

  • けいれんや失神

特に 刺されて15〜30分以内に急激に症状が悪化する場合 はアナフィラキシーショックの可能性があり、緊急性が非常に高いです。


犬が蜂に刺されたときの正しい対処法

1. まずは安全な場所へ移動

蜂が周囲にいないか確認し、犬と一緒に落ち着ける場所へ移動します。

2. 針が残っていないか確認

ミツバチに刺された場合、針が皮膚に残ることがあります。 ピンセットやカードの縁でそっと取り除く ようにしましょう。強くつまむと毒が余計に体内に入るので注意が必要です。

3. 冷やして炎症を抑える

刺された部分を 流水で洗い流し、保冷剤や冷たいタオルで冷やす と腫れや痛みが和らぎます。

4. 異常がないか観察する

刺された後30分〜1時間は特に注意深く観察してください。呼吸困難や嘔吐などの症状が出た場合はすぐに動物病院へ。

5. 症状が軽くても受診がおすすめ

たとえ軽度に見えても、アレルギー反応は時間が経ってから出ることがあります。必ず獣医師に診てもらうのが安心です。

【チェックリスト】犬が蜂に刺されたとき飼い主さんが確認すべきこと

犬が蜂に刺されたとき、飼い主さんの冷静な行動が愛犬の命を守ります。
「チェックリスト」に対処方法をまとめました。いざという時に活用してください。

応急処置編

  • 周囲の蜂を避け、安全な場所に移動した

  • 刺された部位を確認し、針が残っていれば除去した

  • 患部を流水で洗い流した

  • 冷やして腫れや痛みを和らげた

観察ポイント編

  • 呼吸が苦しそうではないか?

  • 顔や首が大きく腫れていないか?

  • 嘔吐・下痢が出ていないか?

  • 元気が急に落ちていないか?

病院へ行くべきサイン

  • 呼吸困難(ゼーゼー・舌の色が紫っぽい)

  • 顔や喉の急激な腫れ

  • 嘔吐・下痢・ふらつき

  • ぐったりして動けない、意識がない


刺された後の注意事項

  • 自己判断で人間用の薬(抗ヒスタミン薬・ステロイド軟膏など)を使わない

  • 散歩や激しい運動は控える(血流が良くなると腫れが広がる可能性があるため)

  • 2回目以降の刺傷は重度反応を起こしやすいため、過去に刺されたことがある犬は特に注意が必要です。


【予防チェックリスト】蜂に刺されないためにできること

蜂に刺されるリスクを減らすために、飼い主さんができる工夫をご紹介します。

  • 夏~秋の散歩では草むらや花壇に近づけない

  • 飛んでいる蜂を追いかけさせないようにリードを調整する

  • 公園や庭に蜂の巣がないか確認しておく

  • キャンプやピクニックで食べ物を放置しない

  • 蜂を見つけても手で払ったりせず、静かにその場を離れる

まとめ:犬が蜂に刺されたら「すぐに冷静な対応」が命を守る

犬が蜂に刺されると、軽い腫れで済むこともあれば、命に関わるショック症状を引き起こすこともあります。
飼い主さんができることは、

  • 刺されたらすぐに針を取り除き冷やす

  • 少しでも異常があればすぐに動物病院へ

  • 普段から刺されないように散歩ルートや環境に注意する

この3つを徹底することです。
いざという時に冷静に対応できるように、愛犬の安全を守るため、ぜひ日頃から知識を備えておきましょう。

 

吉川 奈美紀

吉川 奈美紀

投稿者の記事一覧

(きっかわ なみき)

ヨガ・ピラティス・空中ヨガ インストラクター
メディカルアロマアドバイザー

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