乗馬インストラクターがお伝えする馬のお話。
今回は馬にとって有害な食品「馬に食べさせてはいけないもの」を紹介します。
人間にとって美味しく身近な食品でも馬にとっては有害なものがあるので注意しましょう。
・肉類
肉は草食動物が食べるべきものではありません。馬が肉を嫌うからではなく、消化のためです。
馬の胃や腸は肉を消化するようには作られていません。多くの肉食動物が植物を消化するように作られていないのと同じです。
・乳製品
馬は乳糖不耐症なので、乳製品も馬の胃には良くありません。
アイスクリーム、牛乳、ヨーグルト、チーズなどを与えると、ひどい下痢や胃痛を引き起こす可能性があります。
・アブラナ科の野菜類
カリフラワー、ブロッコリー、キャベツは、人間に大量のガスを発生させることが知られていますが、馬にも同じことが言えます。
馬の消化器系のリスクを考えてキャベツに似たものは与えないでください。
・チョコレート
チョコレートはカカオ豆由来のテオブロミンを含んでいるため有毒です。
実際、チョコレートは犬よりも馬にとって有毒です。さらに、競技前に馬が少量でもテオブロミンを摂取すると、ドーピングで失格になる可能性があります。
・カフェイン
コーヒー、紅茶、エナジードリンクに含まれるカフェインは馬の心拍数に影響を与える可能性があり、特に高齢の馬にとっては危険です。
・タマネギ、ニンニク
ニンニクやタマネギは、限られた量であれば与えることができます。
多く摂取すると、血球数の低下である貧血を引き起こす可能性があります。
これは、血液中のヘモグロビンが少なすぎる状態であり、筋肉や臓器への酸素供給が妨げられます。
この原因は、N-プロピルジスルフィドという物質で、ほとんどのタマネギの種類に含まれています。
馬にニンニクサプリメントを与えたい場合は、馬用に作られたサプリメント製品を購入することが重要です。
・ジャガイモ
生のジャガイモは、馬の気道に詰まる可能性があるだけでなく、特に緑色または腐っている場合は、馬にとって非常に有毒です。
これは、疝痛、発作、呼吸困難を引き起こす可能性があるアルカロイドのソラニンによるものです。
・トマト
馬にとって非常に有毒なナス科植物の仲間であるトマトは馬にとって有毒です。
トマトにはアルカロイドのアトロピンが含まれており、重度の疝痛を引き起こすことがあります。
・果物のタネ
果物の種や種子には、大量に摂取すると非常に有毒なシアン化合物が含まれています。
リンゴの種にもこれらの化合物が含まれていますが、馬が中毒になるには、異常に大量のリンゴを与えなければなりません。
桃やプラムに含まれる大きな種は、決して馬の口に近づけてはいけません。果物の種に含まれるシアン化合物の含有量が非常に高いため、馬はショック状態に陥る可能性があります。喉に詰まって消化器系が消化できず、重度の疝痛を引き起こす可能性もあります。
キャベツなんかは、馬はあげれば喜んで食べてしまうと思うので、気をつけなければいけませんね!