乗馬インストラクターがお伝えする馬のお話。今回は、冬にちょっとだけ気をつけてあげたいことのお話をしたいと思います。
冬になると、人も動物も少しだけ「敏感」になります。
朝、いつもより布団から出づらい。
犬の散歩で耳がキーンと冷たくなる。
猫がずっと毛布にくるまって動かない。
そんな季節に、私たちがよく意識するのが、「気づかいスイッチを入れる」ということです。
今回は、馬と過ごす中で感じる“寒い日のサイン”と、そこに寄り添うためのちょっとした工夫をご紹介します。

冬の馬が見せる「小さな変化」
馬はとても我慢強く、ちょっとした不調をあまり表に出しません。
でも、よく見ていると、寒い日にだけ見せるような変化があります。
・じっとしている時間が増える
・歩き始めがぎこちない
・背中の筋肉が硬く感じる
・毛づやがややくすんで見える
・いつもより呼吸が深く重たい
これらは、すぐに病気というわけではありませんが、「寒さに身体が対応しきれていない」サインでもあります。
特に、朝イチの運動前や、運動後の冷え込みが厳しい時間帯には、注意が必要です。
「気づかいスイッチ」が入るとき
例えば、朝の馬房に入ったとき。
いつもならすぐ顔を見せる馬が、奥でじっとしている。
そんなときは、すぐに引き出さず、少し声をかけながら様子を見たり、軽く体に触れてから動かしたりします。
寒いからこそ、「急がず、慌てず、一呼吸」――
そんな小さな気づかいが、馬にとっては大きな安心につながるのです。
私たちがコートの前をしっかり閉めたり、手袋を取り出すように。
馬のほうも、じわじわと準備をしながら、体と心を動かしていきます。
すべての動物に共通すること
この“気づかいスイッチ”は、馬だけでなく、猫や犬にも共通しています。
冷たい床を避けるようになったり、散歩を嫌がったり、寝起きが鈍かったり――
それぞれの「小さなサイン」をキャッチできるかどうかは、私たち人の側の感度にかかっています。
気温だけでなく、風の強さ、湿度、陽の差し方。
同じ“寒い”でも、その日のコンディションによって、動物たちの感じ方は少しずつ変わるのです。
心の余白が“冬のケア”になる
寒い日は、つい自分のことで手いっぱいになってしまいがちですが、そんなときこそ、少しだけ“心の余白”を持ってみてください。
馬の表情、猫の動き、犬の耳の向き。
そこには、たくさんの「今」のサインが詰まっています。
冬は、静かで、冷たくて、でも優しい季節。
気づくこと、寄り添うこと。
その繰り返しが、動物たちとの関係をもっと深くしてくれます。






























