2023年もあとわずかですね。
活発に動き出した日常、夏の大猛暑、長い長い残暑からの気温低下、そして飼い主さんは年末年始の準備で忙しくなり、お疲れ気味の方も多いかもしれません。
今年最後のワンコ薬膳は「お腹を整えて年末年始を乗り切ろう〜胃腸のケアって大切〜」のお話です。
「年末年始って大変…」
「胃」は体調の要!
これまで何度かお話させて頂きましたが胃は「体調の要」と言われています。
東洋医学的な「胃」の働きは
〇飲食物を受ける
〇飲食物を消化する
〇気(エネルギー)を下に下げる
です。
「胃」で消化された飲食物はエネルギーとなり、その他の消化、吸収する働きである「脾(ひ)」へと送られ、エネルギーを全身に運びます。
「胃」が消化出来ないと、エネルギーを運ぶ「脾」が機能しませんし、逆に「脾」がエネルギーを運ばなければ「胃」の消化機能は働かなくなってしまいます。
体が活動するための栄養は「胃」と「脾」で作られます。
体調の悪い時、疲れている時はもちろんですが、普段からお腹を労り、調子を整えることを意識してあげる事でその日に消耗した体力を回復させたり、アレルギーなどの不調があるワンコも症状が軽くなる事も期待できます。
年末年始の食べ過ぎケアにもなりますので是非普段から養生してくださいね。
「年末年始はご馳走がいっぱい!」
胃腸の疲れからくる体調不良はどんなもの?
「胃」が疲れていたり、弱ってくると様々な症状が出てきます。
「え?うちの子、ご飯バクバク食べてるけど…」という時も要注意です。
《 主な症状 》
・ムカムカ、口をクチャクチャする
・吐き気
・嘔吐
・食欲不振
・浮腫み
・顔に力が無い
・瞼が重い、腫れぼったい
などがあります。
その他にも意外な不調として
・肩こり 腰の痛み
・後ろ足の弱り
・異常な食欲 アレルギー アトピー
などがあります。
意外な胃のお疲れサイン
胃を含む消化器系の不調は意外な所にもあらわれてきます。
先ほどご紹介した項目の中から「肩こり 腰痛」「後ろ足の弱さ」「異常な食欲 アレルギー アトピー」のお話をさせていただきます。
《 注意点 》
これからお話する症状は必ずしも「胃が悪い」というサインではありません。
あくまでも「胃が疲れているとこんな症状も出ますよ」というお話です。
・肩こり 腰痛
胃の調子が悪くなるとその後ろ側にある背中の筋肉を緊張させてしまうので、その上下にある首や肩、腰に負担をかけてしまいます。
また、「浮遊の臓器」とも呼ばれる胃は疲れたら下に下がるので肩や首は引っ張られ、腰は圧迫されて痛みに繋がるとも言われいます。
飼い主さんも「お腹重いな」という時に肩や腰の不調を感じている方もいらっしゃるかもしれません。「何しても治らない…」という肩こりや腰痛はお腹をケアしてみると良いかもしれません。
・後ろ足の弱り
後ろ足には消化器系の経絡がたくさんあります。
脾胃が弱いと後ろ足の筋肉が固くなったり、弱くなりがちです。
人間でも胃の弱い方は特に太もも周りの筋肉が動きにくい方が多いです。
足はあまり冷やさない様にして、マッサージやストレッチでケアしてあげてください。
・異常な食欲 アレルギー アトピー
この3つは脾胃だけてなく、ほかの要因も重なって起こるので今回はまとめさせて頂きましたが、これらの症状が出ているワンコ(人も)はアレルゲン以外のものも消化、吸収、分解がうまく行っていない事が多いです。
普段からお腹に負担をかけない食事を心がけると症状の軽減が期待できます。
「小桃もあんまり胃が強くないの。お腹すぐひえちゃうし」