それでは、今回は子午流中の各時間と養生のお話です。
23時~1時 子(ね)の刻 胆の時間
胆汁の生成、分泌など、新陳代謝が最も盛んな時間です。
子の刻は眠りが最も深くなり、体の様々な所を修復するホルモンが多く分泌されています。
この時間にしっかり寝ていると翌日の元気に繋がります。
逆に、この時間に連日起きていると、肝臓、胆嚢の病気にかかりやすくなったり胆石などが出来やすくなります。
飼い主さんが眠る事は難しくても、部屋の明かりを落とし、ワンコを興奮させない落ち着いた環境を作って寝かせてあげて下さい。
特に、病中病後・産後・高齢など、体力の落ちている時は意識して休ませてあげて下さい。
1時~3時 丑の刻 肝の時間
肝臓が「排毒」「解毒」「老廃物」の処理を行い、浄化された血液を生成するピークの時間帯です。
「血が肝臓で眠る時間」とも言われ、肝臓の再生能力が最大限発揮される時間帯でもあります。
この時間に睡眠がとれないと、汚れた血が巡りやすくなり、肝臓の血を蓄えたりエネルギー(気)を巡らせる働きか上手くいかなくなり、怠さや冷え、イライラなどの原因となります。
特に、興奮しやすい、おこりんぼさん、癲癇などの痙攣発作があるワンコ、脳に心配のあるワンコは特に意識して休ませてあげましょう。
人間だと女性は生理不順になりやすくなります。
3時~5時 寅の刻 肺の時間
深い睡眠から徐々に目覚めに向かい、浅い眠りになっていきます。
体が静から動へと変化していく時間でもあります。
目覚めに向けて簡単の時間に浄化された血液を呼吸と共に全身に巡らせます。
呼吸器に問題がある場合はこの時間に咳・痰・喘息の発作・皮膚の痒みなどが出やすくなります。
特に秋冬は冷えや乾燥から呼吸が乱れやすくなります。
加湿器を使ったり、体を温めるなどしてケアしてあげて下さい。
5時~7時 卯(う)の刻 大腸の時間
寅の刻に肺から送られたエネルギーで大腸の動きが活発ななる時間です。
水分の吸収や排毒作用も活発になりますので、この時間帯に起きて排便するリズムを作ると便通が整いやすくなると言われています。
便通が心配なワンコ、アレルギーやアトピーのあるワンコは、この時間に排便させてあげると症状の軽減が期待出来ます。
ですが、腸はストレスが大敵です。
無理をして早起きしたりと頑張り過ぎず、「まあ、できらたね」くらいの気持ちで大丈夫です。
7時~9時 辰(たつ)の刻 胃の時間
胃が一番元気に働いて消化が盛んになる時間帯です。
大腸の時間に老廃物などを出した後できちんと食事を摂り、食べ物を消化吸収する事で一日を乗り切るエネルギーを生み出す事が出来ます。
ワンコの朝ご飯の時間に最適です。
人間の場合は、朝食を抜いたり、飲み物だけで過ごすと胃の機能が低下しやすくなります。
温かいお食事で体温を上げ、一日の英気を養いましょう。
「しっかり食べて、元気をチャージしよー!」
9時~11時 巳(み)の刻 脾の時間
脾は消化器系全般とその働きです。
この時間は更に消化吸収が進み、体全体にエネルギーや水分などが巡り、運ばれる時間です。
エネルギーと血が一番養われる時間なので、運動やお散歩をしてあげるとダイエットに成功しやすいです。
人間だとこの時間に集中力が必要な作業をしてあげるとはかどりやすいです。ワンコもトレーニングの時間に最適です。コマンドを覚えてもらいたい時など、活用してみて下さい。