暑い夏も終わり、肌寒い季節になってきました。
東京オリンピックや新型コロナウイルス、、、いろいろあった2021年もあと2ヶ月半で終わります。
ウイルス感染についての意識が高まっている今、「人畜共通感染症(ズーノシス)」について改めて知っておきましょう。
ズーノシス(人畜共通感染症)とは?
動物由来感染症とも呼ばれる「ズーノシス」は、動物と人との間で感染する病気のことです。
「人から動物」「動物から人」の双方向で感染することがあります。
そんな病気の中から、今回は「重症熱性血小板減少症(SETS)」と「猫ひっかき病」についてです。
重症熱性血小板減少症(SETS)
《 病気の特徴(症状)》
主な初期症状は、発熱・全身の倦怠感・消化器症状です。
そして、特に意識障害などの神経障害や出血症状が発症します。
重症化すると死亡することもあり、特に高齢だと重症化しやすい傾向があります。
《 感染経路・感染状況 》
主にマダニに咬まれて感染します。
マダニが活動する春から秋にかけて患者(患犬・患猫)発生が多く、特に西日本での感染報告が多い。
発症した犬や猫の体液から感染することも報告されています。
特に、猫は感染・発症したときの症状が強く、感染した猫からの咬傷や接触による飼育者や動物病院従事者への感染例があります。
※2021年に初めて関東地方で感染事例が報告されました。
《 予防方法 》
第一に、マダニに咬まれないようにすることです。
草むらなどマダニが多く生息する場所に立ち入るときは肌の露出を少なくする。
人も動物にも、マダニに効く虫除けスプレーを使用して、できるだけマダニがつかないようにする。
動物には、マダニ駆除薬を使用し、マダニがいそうな場所で遊んだあとは、マダニがついていないか全身を確認してあげましょう。
また、弱った野生動物には無闇に手を出さないことも大切です。
猫ひっかき症
《 病気の特徴(症状)》
感染後1週間前後で受傷部の丘疹や水疱・発熱を示します。
その後、傷口の上部リンパ節が痛みを伴い腫張します。
《 感染経路・感染状況 》
菌は、猫の赤血球に存在し、保菌した猫に咬まれたり引っかかれることで、皮膚から直接感染します。
まれに、保菌猫を吸血したネコノミからも感染することがあります。
特に、子猫の保菌率が高いそうです。
《 予防方法 》
動物と節度ある触れ合いを心がけ、引っかかれないように気をつけましょう。
猫には、ノミの駆除薬や防虫薬などを使用しましょう。
感染しないための「3つの約束」
* 動物の身体を清潔にしておきましょう!
* 動物に触れたら手を洗いましょう!
* 過剰な触れ合いは控えましょう!