健康・病気

春に不調が出やすい理由とは?東洋医学で見る「肝」の働きと犬・人の体の変化

■東洋医学における「肝」の働きとは?

東洋医学でいう「肝」は、単なる臓器の名称ではなく、体全体のバランスを整える重要な役割を担っています。

主な働きは以下の通りです。

  • 全身のエネルギー(気)の流れをコントロールする
  • 精神を安定させる
  • 内臓の働きをスムーズに保つ
  • 血を貯蔵し、必要に応じて全身へ供給する

肝がスムーズに働くことで、体の巡りが良くなり、生理機能が滞りなく働きます。そして全身に潤いが行き渡ると考えられています。

■五臓の関係性「相生」と「相克」

五臓六腑の関係性には、「相生(そうせい)」と「相克(そうこく)」という考え方があります。

  • 相生(円の流れ)
     時計回りに隣り合う臓器を助ける関係
     例:肝 → 心
     母親のように支え、エネルギーを与える働き
  • 相克(☆の矢印)
     特定の臓器の働きを抑制・調整する関係
     例:肝 → 脾
     父親のようにコントロールする役割

このバランスによって、体は過剰にも不足にもならず、安定した状態を保っています。


■春は「肝」が強くなりすぎる季節

春は「肝」のエネルギーが高まりやすい季節です。
今年のように春の陽気が強い年は、肝の働きが過剰になりやすく、その影響で「脾(=胃腸)」に負担がかかりやすくなります。

その結果、

  • 食欲のムラ
  • 消化不良
  • 胃腸の疲れ

といった症状が出やすくなります。


■胃腸の疲れと「足腰の不調」の関係

「最近、膝に違和感がある」
「足が重い、だるい」

こうした症状を感じている方もいるかもしれません。
東洋医学では、太ももや膝のあたりは「胃腸の経絡」が通る場所とされています。
そのため、胃腸が疲れていると、脚や膝に不調が出やすくなるのです。
実際に今年は、人でも「膝の痛み」の相談が増えている傾向があります。


■ワンちゃんにも見られる春のサイン

同じことはワンちゃんにも当てはまります。

例えば、

  • 急に足腰が弱くなった気がする
  • 関節の調子が悪い
  • フラつきが気になる

こうした変化があり、レントゲンなどで異常が見つからない場合は、胃腸の疲れによる影響の可能性も考えられます。
「年齢のせいかな?」と見過ごしてしまいがちな変化も、実は季節と内臓バランスが関係していることがあるのです。


■まとめ

春は「肝」が活発になることで、体の巡りが良くなる一方、バランスが崩れると胃腸や足腰に不調が出やすくなります。
人もワンコも、

  • 食事の見直し
  • 胃腸をいたわるケア
  • 無理をさせない生活

を意識することで、春を快適に過ごしやすくなります。

境谷真佐子

境谷真佐子

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(さかいだにまさこ)
タイ式ヨガインストラクター

「あるなら探せ。無ければ作れ」をモットーに、愛犬の快適な生活とお出かけを探求しています。 楽しいお出かけ情報や、グッズのリメイク術をご提案していきます。

愛犬小珠のブログ『小珠メモ』:https://ameblo.jp/umeran0412/
心臓病、パグ脳炎の小珠(こだま)との日々

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