4才になるイングリッシュセッターの愛犬は、毎年寒くなり始めると耳の先から出血をしてかさぶたができています。
愛犬の耳の端っこに小さなかさぶたが、、、
ケガと思って見過ごしがちですが、気温が下がり、空気が乾燥する冬は要注意!
環境からの影響に加え、身体を動かすことが少なくなることで、血液などの循環障害、皮膚の乾燥などによって、犬が冬にかかりやすい病気のひとつです。
原因は、2つあります。
血管障害による「血管炎(しもやけ)」
自己免疫疾患による「寒冷凝集素症」
末端のケガは治りにくく、症状が長引くことがあります。
それぞれの特徴を知り、できるだけ早く治せるようにケアをしてあげましょう。
血管炎(しもやけ)
血管障害により耳の縁の血行が悪くなるために起こる病気です。
垂れ耳の犬や耳が大きく短毛の犬種、耳が薄い犬がなりやすい症状です。
【症状】
耳の先端やはじっこの部分は皮膚が薄く、血管も細いです。
そのため寒い時期には血行が悪くなり、しもやけになることも。
一般に耳の先の脱毛から始まり、かさぶたができます。痛みを伴い、首を振ることにより、かさぶたが取れた時には出血することもあります。進行すると耳のふちの厚みが薄くなり、欠けたようになります。発症部分の血行が悪くなるために、触ると冷たく感じます。次第に耳の縁に沿って広がってくることもあります。
寒冷凝集素症
低温の刺激によって起きる自己免疫疾患です。
低温条件で赤血球の凝集がおこることが発症の原因になります。
血球同士がくっついて赤血球が壊れてたり、隣接した血管が炎症を起こしたり、血行不良が起きて皮膚が部分的に変色・壊死してしまいます。
ミニチュアピンシャーやイタリアン・グレーハウンド、ミニチュア・ダックスフントなどに多く見られる傾向があります。
【症状】
まず、耳介の先端が黒いかさぶたのようになります。
そこを掻いて割れると出血が起き、やがて繰り返していくうちに重症化して壊死した部分がボロボロと欠け落ちてしまいます。
治療と予防のためのケア方法
傷口の感染を抑えるための抗生剤を使いながら、ビタミン剤やステロイドなど血行を改善と保湿をするような内服薬と外用薬での治療します。
あまりにも治らない場合は、傷口を切除して縫合することもあるそうです。
予防と補完療法としては、マッサージがおすすめです。
温かい手で、犬の耳の付け根や頭皮をマッサージしてあげてください。
耳の端に起こる病気には、腫瘍などもあります。
なかなか治らない、繰り返す場合は、動物病院で診察を受けましょう。
冬は犬も皮膚のお手入れが大切
冬は湿度が低く、乾燥しやすい季節です。
犬の身体を触ったとき、バチッ!と静電気が起きてビックリすることがありますよね。
静電気は、人だけではなく犬にも起こります。
静電気を防ぐに、皮膚や毛のうるおいを保つトリートメントをしたり、部屋を乾燥させないために加湿器などで湿度の調節をしましょう。