先日、目黒区の犬しつけセミナーで講師を担当しました。
その際、区役所に届くクレームを改善するために、飼い主さんのマナー向上を意識する話もしてほしいと依頼を受けました。
そのクレームのひとつが、散歩中の「どこでもオシッコ」。
お店の看板や玄関前、電信柱、家の壁つたいにする排泄への苦情です。
私も、水をかければ問題ないだろうと…犬に電信柱におしっこをさせていました。
我慢させるのは可愛そう、、
オシッコぐらいしょうがない、、
そんな意識をもった飼い主さんの行動が、犬そのものを悪者にしてしまいます。
今回は、「散歩中の排泄マナー」とそこからつながる「しつけ」について考えてみましょう。
トレーニングで排泄コントロール
犬があちこちにおしっこするのは、習性だからしょうがないと思っている飼い主さんも多いですが、トレーニングでコントロールすることはできます。
【 トレーニング方法 】
*散歩に出たらリードを短めに持ち、少しアップテンポなペースでスイスイと歩く。
*犬が匂い嗅ぎしたくて立ち止まり掛けたら、リードを軽く引いて、歩き続ける。
犬は、「嗅ぐ」ことで「おしっこ(マーキング)」を催すので、嗅がなければおしっこ(マーキング)もしにくくなります。
*近くの広場、公園、遊歩道などに着いたら、「いいよ」など犬に声をかけてからリードを長くして嗅がせる時間をしっかり取る。
*犬がオシッコをしたら褒めましょう。
《 ON 》 「人のペースで歩く時間」
《 OFF 》「匂い嗅ぎフリータイム」
ONとOFFを犬任せにせず、人が決める。
それを続けることで排泄場所を習慣化(コントロール)できます。
しつけへの影響とは?
こうしたトレーニングは、しつけにも良い影響があります。
テリトリー(家)の近くでマーキング(匂い付け)を頻繁にさせていると縄張り意識を強化をされ、散歩中の刺激(他犬、バイク、子供など)にアンテナをはり、緊張や興奮に繋がりやすくなります。
人(飼い主)が散歩の主導をもち、排泄場所を管理することで、縄張り意識と刺激への過剰反応を減らし、犬に余計な気を張らせずにも済む引き出しにもなります。
実は、そうした方が犬も気が楽なのです。
セミナータイトルは「犬目線からのしつけ」でした。
マナーも同じかもしれませんね。
犬が好きではない人、苦手な人の目線から考えることがしつけにもなる。
一石二鳥!ぜひ試そう!続けよう!まずは自分の愛犬で。