すまい

犬の「ハウス」をインテリアに

犬が私たちと暮らすとき、人が生活しやすいようにつくられた空間で、私たちの生活リズムに合わせ過ごします。
犬は家族の一員!もちろんその通りですが、人と犬は別種の動物であり、本来生態や習性に大きな違いがあって当然です。
その違いを考えたとき、愛犬のために整えてあげたい環境がいくつかあります。
今回は、そのひとつ、犬が本能的に求める安心空間パーソナルスペースとなる「ハウス」について考えてみましょう。

犬の「パーソナルスペース」と「ハウス」の役目

本来犬は、習性として自分より一回り大きいサイズの穴を掘り、そこを寝床にします。
ハウス(巣穴)は、野生の世界で生きていく上で外敵から身を守る場所であり、母犬が安心して子育てをする場所、また家族が安心して暮らすための拠点にもなる場所です。
つまり、犬にとってのハウスは、本能的に安心感を得るための必要な居住空間なのです。犬は、我々が思うよりもストレスに弱いため、自分の家(ハウス)がしっかりとした拠り所であることが大切です。
犬も一歩家を出れば自動車や人、犬や騒音など様々な社会的刺激が存在します。
これらの刺激を受けながらも、安心して帰れる家があるからこそ、精神的安定度が上がり、人間社会の中でも順応していけるのです。
もし、犬が私達人間の家を「自分の家」と覚えてしまうと、広すぎるスペースを守るために防衛本能、ナワバリ意識が出やすくなり、まるで「お化け屋敷」にいるかのように緊張状態に置かれてしまいます。
犬が本能的に求める空間(パーソナルスペース)と人が求める空間には差違があり、居住空間の住み分けを行うことでテリトリー意識を抑える効果があり、犬がリラックスして過ごせることに繋がります。家の中にしっかりとパーソナルスペース=ハウスがあると、安心してフリースペースでも過ごすことができるのです。

文:ドッグトレーナー 星野 貴大
【引用:Chulo Dog House ホームページ http://chulo-doghouse.com/

犬のハウスといえば、多くの方がケージやサークルなど四方を囲われた檻のような場所を思い浮かべるのではないでしょうか?
ハウスとは、犬を閉じ込める場所ではなく、犬が安心してやすむために自ら入るスペースと考えてみて下さい。
そう考えるとケージである必要はなく、例えば愛犬専用のハウスベッドでもよいのです。

「ハウス」をインテリアとコーディネイト

無機質で画一的なデザインのケージやサークルを部屋に置くとき、そのデザインやレイアウトに悩んだ経験が、多かれ少なかれあるかと思います。

インテリアとは、そこに暮らす家族の日常です。
心地いい暮らしは、お気に入りのインテリアの中にあるといっても過言ではないでしょう。

『 日常に溶け込む = ストレスフリー 』

愛犬と暮らす心地のいい場所におきたい!こんな「ハウス」が欲しかった。
次は、そんなちょっと特別で今までになかった「ハウス」をご紹介します。

〈次頁〉【犬と暮らしてきた建築家がつくったハウス「Chulo Dog House」】へ

犬と暮らしてきた建築家がつくったハウス『Chulo Dog House』

吉川 奈美紀

吉川 奈美紀

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(きっかわ なみき)

ヨガ・ピラティス・空中ヨガ インストラクター
メディカルアロマアドバイザー

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