しつけ・ケア

ゆるっとワンコ薬膳のススメ 第8回 春真っ盛り!お腹の調子は大丈夫? 《レシピ紹介》春のお腹ケア!「鯛で満たされタイ」

春真っ盛りですね。
暖かい日もあれば、とても寒い日もあったり、、、
今年は、陽気が目まぐるしく変化していますが、お宅のワンコ達の体調はいかがでしょうか?
今回は、春によく働く『肝』のお話です。
『肝』は、冬の間に溜め込んだものを解毒する為に、春にパワーアップします。
*詳しくはこちらより
「ゆるっとワンコ薬膳のススメ第7回 ~五臓のお話  『肝』~」
https://goron.co/archives/8296
でも、今年は暖冬で、きちんと冬の身体にならないうちに春の陽気が入ってきてしまったため、いつも以上に『肝』が頑張っている状態です。

そのためか、『肝』の働き過ぎを抑える『脾』(胃とその周辺)に負担がかかってしまい、お腹が疲れているワンコが多いように感じます。
私自身、お仕事で接する方々(人です)も胃の調子が悪かったり、スッキリしないという方がちらほらいます。

特に、胃が弱いと身体にお水が溜まりやすくなり、だるくなったり浮腫んだりします。
春のうちに、身体の中にたまった過剰な水をしっかり出して、湿気の溜まりやすい梅雨に備えることが必要です。

春は、ザワザワと心も騒つく季節です。
薬膳でお腹をケアしながら、優しいマッサージで足の裏を柔らかくしてあげることで、心が落ち着き安定すると言われています。
飼い主さんもワンコも、ポポポっと気が上がってきたら足裏マッサージですよ!

**ワンコ薬膳レシピ紹介**
春のお腹ケア!「鯛で満たされタイ」

< 材料 >
・鯛 40g ・ご飯(白米)30g
・セロリ 10g  ・小松菜 10g
・カボチャ  10g ・山芋 10g
・大根 10g ・昆布 0.5〜1gくらい
(心臓の悪いコには、心熱をとり心臓の働きを補うと言われているトマトを1/4個加えてもよいでしょう)
※グラム数は、我が家の愛犬小珠(体重4.4kg)を基準にしています。
(ワンコの手作りご飯1食の量は、そのワンコの頭の大きさ1つ分です。
それを目安に年齢や体調によって調整をしてください。)

〈 手順 1 〉
鯛は、茹でるなど火を通してから身を解しでおきます。
(骨が固くて鋭いので注意して下さい)

〈 手順 2 〉
かぼちゃ・大根・山芋の皮をむく。
セロリ・小松菜と共に「うちの子の食べやすいサイズ」に切る。
(トマトを使う方は、タネを取り、湯むきして下さい)

〈 手順 3 〉
鍋に、かぼちゃ・大根・昆布と具材が隠れるくらい水を入れて火にかける。

〈 手順 4 〉
手順3に火が通ったら、山芋を入れ、ご飯・小松菜・セロリを加えて更に加熱する。
(トマトを入れる方はここで加えて下さい)

〈 手順 5 〉
手順4に火が通ったら、解しておいた鯛を加えて火を止める。

〈 手順 6 〉
冷まして盛り付けたら出来上がり。

※昆布は、取り出しても、食べやすい大きさに切って与えても大丈夫です。
消化能力が弱いコの場合は、取り出して下さい。

ミキサーにかけると更に消化しやすいです。

 

 薬膳豆知識 食材の効能をご紹介

「鯛」
脾や胃の働きを助け、水分代謝を良くして余分なお水を出してくれます。
タウリンも多いので、疲労回復にも良いです。

「ご飯(白米)」
元気の素!気を補い、消化を助けてくれます。
身体に良い潤いをもたらしてくれます。
ワンコの場合、玄米より白米の方がお腹に負担がありません。
人もお腹の弱い方は、白米の方が良いです。

「カボチャ」
弱った脾と胃の働きを補強し、気を補い、だるさをとってくれます。
めまいにも◯

「大根」
ワンコ薬膳のレギュラーですね。
消化を促進し、気の巡りを良くしてくれます。
胃もたれやお腹の張り、喉や気管の不快感にも良いです。

「山芋」
生命力の貯蔵庫である「腎」を補い、肺や脾のパワーも補ってくれます。
特に、シニアや強いお薬を服用してる、ステロイドを服用(塗り薬も)してる犬に、毎日食べて欲しい食材です。
(ステロイドは、特に腎のパワーを奪って治すお薬と言われています)

「セロリ」
春が旬!
肝の働きを良くして目のトラブルやめまい・イライラ・のぼせなど、気が身体の上の方に上って起きる不調に良いです。
癲癇、脳炎、前庭疾患にも。

「小松菜」
体内の余分な熱をとり、気持ちを静めてくれます。
消化も助けてくれます。

「昆布」
体内の「塊」(便秘、腫瘍など)を解してくれると言われています。
体の熱を冷まし、余分な水分をとり、浮腫みを解消してくれます。

《 トレーニングするときに役立つ東洋医学 》

その問題行動、体質が原因かも?
「ウチの子、興奮しやすくて、落ち着きが無いの」
「落ちてる石を食べちゃうの。。。
砂利や泥も、食糞もあるの。トレーニングが上手くいかなくて。」

そんなお悩みを時々聞くことがあります。
その原因、体質にあるかもしれません。

今回は、食糞など「異物を食べちゃう」仔の体質について、東洋医学的な見方からお話しします。
「食糞する、砂利とか食べちゃう」そんなワンコは「胃熱」かもしれません。
ざっくり言うと「胃が熱い!火事だー!消火したい!!!」と、やたらと水を飲んだり、食糞して冷まそうとしているのです。
胃熱は、食欲のバランスも崩し、やたら食べたがったり、異物を食べて満たそうとしたりします。
「私のやり方が悪いんだわ、、躾が出来ない」と嘆くことなかれ!
このような場合、躾やトレーニングで改善することはできないのです。
胃熱は、厄介で改善に時間がかかります。
それでも、日々のケアで必ず良くなります。

 先ず、フードを見直しましょう!

鶏肉は、身体の熱を上げます。
豚や牛、できたらお魚ベースのドッグフードか手作りご飯にしてみて下さい。
※羊・鹿は、身体を熱々にしますのでNG。癲癇のコも厳禁です。
ドッグフードの場合は、大根おろし(加熱して)や、胃熱に良いズッキーニ(加熱して)を昆布だしスープでトッピング!
フードを消化する事で生まれる熱をしっかりと下ろし身体に巡らせて、胃に熱が溜まらない様にしてあげます。
こうすることで、心身ともに落ち着けば、ワンコにママやパパの言葉が届くかもしれません。

体質ですから継続したケアは必要ですよ!

「何で上手くいかないんだろう」と思ったら、ちょっとその子を観察してあげると解決策が見えてくるかもしれません。

ゆるっとワンコ薬膳のススメ 第7回 ~五臓のお話 『肝』~ 《レピシ紹介》春のレシピ 「春野菜とマグロで超☆肝ケアおじや」

境谷真佐子

境谷真佐子

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(さかいだにまさこ)
タイ式ヨガインストラクター

「あるなら探せ。無ければ作れ」をモットーに、愛犬の快適な生活とお出かけを探求しています。 楽しいお出かけ情報や、グッズのリメイク術をご提案していきます。

愛犬小珠のブログ『小珠メモ』:https://ameblo.jp/umeran0412/
心臓病、パグ脳炎の小珠(こだま)との日々

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