健康・病気

動物たちの長生きと悪性腫瘍(がん)の関係 〜『がん』が犬と猫と人の死亡原因1位〜

犬や猫が私たちと家族の一員として暮らすようになった事によるライフスタイルの変化、そして動物医療技術の発展によって、長生きをする犬や猫が多くなりました。
それに伴い、人と同じような生活習慣病が増えたり、遺伝的疾患が強くでることも多くなったように感じます。
今回は、私自身が犬と暮らしてきた中で、愛犬はもとより、知り合った犬たちも腫瘍を患うことが多く感じ、犬の腫瘍について調べていたところ見つけた近年の犬や猫の死因について整理しました。
元気なうちに考えることの少ない「病気」や「死」。
病気を未然に防ぐためにも、死亡原因となる病気を理解し、予防や早期発見に意識を向けることが大切になります。
悪性腫瘍(がん)について話す前に、死亡原因についてみていきましょう。

 犬・猫・人の死亡原因

皆さんは、犬も猫も人も死亡原因でいちばん多いのが「悪性腫瘍(がん)」だということを知っていましたか?

【 犬の死亡原因の上位 】
1 悪性腫瘍(ガン)57%
2 心臓病 17%
3 腎不全 7%
※ 日本アニマル倶楽部より(2017年)

【 猫の死亡原因の上位 】
1 悪性腫瘍(ガン)38%
2 腎不全 22%
3 伝染性腹膜炎 10%
※ 日本アニマル倶楽部より(2017年)

【 人の死亡原因の上位 】
1 悪性腫瘍(ガン)27.4%
2 心疾患 14.3%
3 老衰 8%
※ 厚生労働省ホームページより(平成30年)
https://www.mhlw.go.jp/toukei/saikin/hw/jinkou/geppo/nengai18/dl/h10.pdf

 年齢別犬の死亡原因

日本アニマル倶楽部のしらべ(2017年10月版)による年齢別にした犬の死亡原因

幼歳期(0才) 成年期(1〜6才) 初老期(7〜10才) 老齢(11〜20才)
感染症・寄生虫症 28.4% 交通事故 14.9% 悪性腫瘍(ガン)28.9% 悪性腫瘍(ガン)23.8%
突然死 13.6% 悪性腫瘍(ガン)14.6% 循環器 17.2% 循環器 18.6%
交通事故 12.7% 突然死 12.7% 消化器 10.6% 腎・泌尿器 13.0%
消化器 9.7% その他事故 9.0% 腎・泌尿器 8.8% その他疾患 10.9%
その他事故 8.5% 消化器 8.5% 呼吸器 8.4% 呼吸器 8.3%

 年齢別猫の死亡原因

日本アニマル倶楽部の調べ(2017年10月版)による年齢別にした猫の死亡原因

幼歳期(0才) 成年期(1〜6才) 初老期(7〜10才) 老齢(11〜20才)
感染症・寄生虫症 65.9% 感染症・寄生虫症 21.6% 腎・泌尿器 36.1% 腎・泌尿器 36.5%
呼吸器 6.6% 腎・泌尿器 20.1% 悪性腫瘍(ガン)16.0% 悪性腫瘍(ガン)23.8%
消化器 6.6% 循環器 15.5% 内分泌(ホルモン) 8.4% 消化器 7.1%
突然死 3.9% 突然死 10.8% 呼吸器 7.6% 循環器 6.3%
その他事故 3.1% 悪性腫瘍(ガン)10.3% 循環器 7.6% 内分泌(ホルモン) 6.3%

 

動物たちの長生きと悪性腫瘍(がん)の関係 〜腫瘍(がん)とは〜

吉川 奈美紀

吉川 奈美紀

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(きっかわ なみき)

ヨガ・ピラティス・空中ヨガ インストラクター
メディカルアロマアドバイザー

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