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犬の爪が治らないときに注意したい病気|扁平上皮癌の体験談とセカンドオピニオンの大切さ

「トリミング中に足を踏み外して、爪が剥がれてしまった」

愛犬と暮らしていると、ちょっとしたケガや爪のトラブルは決して珍しいことではありません。

すぐに動物病院を受診し、抗生剤などを処方されれば、「爪が剥がれただけだから、少し時間が経てば治るだろう」と考えるのも無理はないでしょう。

ところが、いつまで経っても傷口が治らない、薬を飲んでいるのに改善しない、腫れや出血が続く……そんなときには、単なる外傷ではない可能性も考える必要があります。

今回ご紹介するのは、愛犬の「爪が剥がれた」という一見よくあるケガをきっかけに、最終的に扁平上皮癌(へんぺいじょうひがん)と診断された体験談です。

幸い、手術によって腫瘍を取り除くことができ、病理組織検査の結果、「腫瘍は完全に取り切れた」と確認されました。

この経験を通して強く感じたのは、飼い主が感じた「何かおかしい」という違和感を、そのままにしないことの大切さです。

犬の爪が剥がれた。でも、なかなか傷が治らない……

始まりは、トリミング中のちょっとしたアクシデントでした。
愛犬が足を踏み外してしまい、爪が剥がれてしまったのです。
すぐに動物病院を受診し、抗生剤などを処方してもらいました。
当初は、「爪が剥がれたことによる傷だから、治るまで少し時間がかかるのだろう」と思っていました。

ところが、1週間経っても傷口はグジュグジュした状態のまま

再度動物病院を受診し、治療を続けましたが、さらに1週間経っても一向に改善しません。
そこで、「やっぱり何かおかしいのでは?」という違和感が強くなりました。
そして、その感覚を無視せず、別の獣医師に診てもらうことにしました。

そこで告げられた診断名が、扁平上皮癌でした。

犬の扁平上皮癌とは?

扁平上皮癌は、皮膚や粘膜の表面を覆っている「扁平上皮細胞」から発生する悪性腫瘍です。

犬ではさまざまな部位に発生する可能性がありますが、指や爪の周囲に発生するケースでは、初期の症状が外傷や感染症とよく似ているため、発見が難しい場合があります。

「爪が折れた」「爪が剥がれた」「指をケガした」と思っていたものが、実は腫瘍による症状だった――という可能性もあるのです。

もちろん、爪が剥がれたり傷口が化膿したりしたからといって、すべてが癌というわけではありません。
多くの場合は、外傷や感染症など、適切な治療によって改善するものです。
だからこそ、治療を続けているのに経過が思わしくない場合には、別の原因がないかを改めて確認することが重要になります。

爪や指にできる扁平上皮癌は、外傷と見分けにくいことも

犬の指や爪の周囲にできる扁平上皮癌では、次のような症状が見られることがあります。

  • 爪が割れる、剥がれる
  • 爪の周囲から出血する
  • 指や爪の付け根が腫れる
  • 傷口がなかなか塞がらない
  • 化膿したように見える
  • 患部を気にして舐める
  • 歩き方がおかしくなる、足をかばう

これらは、一般的な外傷や炎症でも起こる症状です。
そのため、症状だけで「癌」と判断することはできません。

一方で、治療しているにもかかわらず、なかなか治らないという経過そのものが重要なサインになることがあります。
「最初はケガだったから大丈夫」と思い込まず、治療後の経過をよく観察しておくことが大切です。

「抗生剤が効かない」=癌とは限らない。でも、治らないなら再確認を

今回の経験で印象に残ったのが、「抗生剤などで治療しているのに、傷口が改善しなかった」ということです。
もちろん、抗生剤が効かないからといって、すぐに腫瘍を疑う必要はありません。
感染症の種類によっては治療に時間がかかることもありますし、傷の深さや場所、犬自身の状態などによって治癒のスピードが異なることもあります。

ただし、治療を続けても、

「傷がなかなか塞がらない」
「腫れが続いている」
「出血や化膿を繰り返す」
「以前より患部を気にするようになった」

といった変化がある場合は、もう一度獣医師に相談してみましょう。
必要に応じて、細胞診や生検、病理組織検査など、別の角度から原因を調べてもらうことも選択肢になります。

「何かおかしい」という飼い主の直感を大切に

今回、愛犬の治療につながった大きなきっかけは、飼い主が感じた「違和感」でした。

「いつものケガとは何か違う気がする」
「治療しているのに、どうしてこんなに治らないのだろう」

そんな小さな疑問です。
犬は人間のように、「ここが痛い」「前より悪くなっている」と言葉で伝えることができません。

だからこそ、毎日一緒に暮らしている飼い主が、

  • 傷の大きさや状態
  • 腫れの変化
  • 出血や分泌物の有無
  • 患部を舐める頻度
  • 歩き方
  • 食欲や元気

などを観察しておくことには大きな意味があります。

「なんとなくいつもと違う」という感覚は、医学的な診断そのものではありません。
それでも、再受診や追加検査を検討するきっかけとして、飼い主の観察はとても大切だと思います。

セカンドオピニオンやサードオピニオンを受けることは、決して失礼ではない

「今の獣医師に悪いのでは?」

そう考えて、別の動物病院を受診することをためらう飼い主さんもいるかもしれません。
しかし、愛犬の状態に不安があるとき、セカンドオピニオンを求めることは決して失礼なことではありません。
特に、症状が長引いている場合や、腫瘍など重大な病気の可能性がある場合には、別の獣医師の意見を聞くことで、新たな検査や治療方法が見つかることがあります。
必要に応じて、腫瘍科などの専門診療を受診することも選択肢のひとつです。

今回も、別の獣医師の診察を受けたことで、扁平上皮癌という診断につながりました。
その後、手術を行うことができ、病理組織検査の結果、「腫瘍は完全に取り切れた」と確認されました。

病理組織検査で、腫瘍を詳しく調べる

腫瘍が疑われる場合、見た目だけで良性・悪性を判断することはできません。
手術などで採取した組織を詳しく調べる病理組織検査によって、腫瘍の種類や性質、切除した範囲などを確認します。

また、悪性腫瘍と診断された場合には、必要に応じてレントゲンやCTなどの画像検査によって、転移の有無などを確認することもあります。
検査や治療の内容は、腫瘍の種類や発生部位、愛犬の状態などによって異なります。

「癌かもしれない」と言われたときには、獣医師に、

「どのような腫瘍なのか」
「どのような検査が必要なのか」
「手術で完全に取り切れる可能性はあるのか」
「再発や転移の可能性はあるのか」

などを確認し、納得したうえで治療方針を決めていくことが大切です。

「いつものケガ」と思い込まず、治り方を見守る

犬との暮らしでは、爪が折れたり、足をぶつけたり、小さな傷ができたりすることがあります。
そのすべてを「大きな病気かもしれない」と心配する必要はありません。
ただ、今回の経験から伝えたいのは、「いつものケガだから大丈夫」と思い込まず、治療後の経過をしっかり観察してほしいということです。

・治療を受けているのに傷がなかなか治らない
・腫れが引かない
・何度も出血する
・愛犬が患部をしきりに舐める
・歩き方が以前と違う

そんな変化があれば、「もう少し様子を見よう」と自己判断するのではなく、まずはかかりつけの獣医師に相談してみましょう。
そして、どうしても納得できない場合や、改善が見られない場合には、セカンドオピニオンを検討してみることも大切です。

まとめ|愛犬の「いつもと違う」を見逃さない

今回の体験を通して感じたのは、飼い主が日頃から愛犬をよく観察することの大切さでした。
爪が剥がれたという出来事だけを見れば、よくあるケガのひとつに思えます。
しかし、そこから「なかなか治らない」という変化が続いたことで、別の病気が隠れていることが分かりました。
もちろん、治りが遅いからといって必ずしも腫瘍とは限りません。

それでも、

「治療しているのに治らない」
「いつもと何か違う」
「飼い主としてどうしても気になる」

という感覚があるなら、その違和感を獣医師に伝えてみてください。

愛犬の変化を一番近くで見ているのは、毎日一緒に暮らしている飼い主です。
その「気づき」が、早期発見や適切な治療につながることがあります。
愛犬の小さな変化を「気のせい」で終わらせず、気になることがあれば獣医師に相談する――。
それが、今回の経験から私が強く伝えたいことです。

※本記事は一飼い主の体験をもとにした情報です。犬の爪や指の異常にはさまざまな原因があります。診断や治療については、必ず獣医師にご相談ください。

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資格:運転免許証
趣味:ピアノ・乗馬・動物の目線になって動物たちに声をかけること!
動物たちと過ごす日常で、あれ?それ?はて?と感じたことを掘り下げていきます!

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