愛犬に注射をしたあと、体を撫でていて「ん?ここにしこりがある……」と、ドキッとした経験はありませんか?
狂犬病予防注射や治療のための注射のあとに、注射した場所の周辺が腫れたり、硬くなったりすることがあります。
実は、注射後にできるしこりの中には、体の免疫反応などによって起こる一時的なものもあります。
一方で、大きくなっている、長期間消えない、痛みや皮膚の変化を伴うなどの場合には、自己判断せず動物病院で診てもらうことが大切です。
今回は、我が家の愛犬に実際に起こった「注射後のしこり」の体験談と、知っておきたいポイントをご紹介します。

我が家の愛犬にできた「注射後のしこり」
1月下旬、愛犬が下痢をしたため動物病院を受診しました。
診察の結果、下痢止めと抗生剤の注射を背中に受けることに。
そのときは特に気になることもなく、無事に治療を終えました。
ところが、それから約3週間後。
愛犬の背中を撫でていると、皮膚の下に「コロッ」としたものがあることに気付きました。
触ってみると、直径は約4cm。
皮膚の下でコロコロと動き、筋肉に張り付いているような感じはありませんでしたが、何よりも4cmという大きさに驚きました。
「これって大丈夫なの?」
不安になり、すぐに動物病院へ連れて行きました。
動物病院で細胞診を受けることに
獣医師に診てもらったところ、注射をした場所としこりができた場所が近かったこともあり、注射後の反応の可能性も考えられるとのことでした。
念のため、細胞診(針を使ってしこりの細胞を採取し、顕微鏡などで調べる検査)を受けました。
検査の結果は、「悪いものではなさそう」とのこと。
ひとまず経過を観察することになりました。
そして、その後しばらく様子を見ていると……
なんと2~3週間ほどで、しこりは自然に小さくなり、きれいに消えていきました。
あれほど大きなしこりだったので、見つけたときは本当に心配しましたが、結果的には大きな問題ではありませんでした。
注射のあとに「しこり」ができることはある?
注射後、注射した場所に一時的なしこりや腫れが見られることはあります。
注射による刺激や、投与された薬剤などに対する局所的な反応によって、炎症が起こったり、組織が硬く感じられたりすることがあります。
時間の経過とともに小さくなっていく場合もありますが、「注射後だから大丈夫」と決めつけないことも大切です。
犬の皮膚や皮下には、注射とは関係のない脂肪腫などのしこりができることもあります。見た目や触った感触だけで、良性・悪性を判断することはできません。
そのため、気になるしこりを見つけたら、まず獣医師に相談するのがおすすめです。
「しこり=がん」ではありません
しこりを見つけると、どうしても「腫瘍なのでは?」と不安になってしまいますよね。
しかし、犬のしこりにはさまざまな種類があり、すべてが悪性腫瘍というわけではありません。
例えば、犬に比較的よく見られる良性の脂肪腫は、皮膚の下で柔らかく、動くしこりとして触れることがあります。とはいえ、触っただけで脂肪腫などと断定することはできないため、必要に応じて細胞診などの検査が行われます。
今回の我が家の場合も、「大きいから悪いもの」と決めつけるのではなく、獣医師に診てもらい、細胞診を受けたことで状態を確認することができました。
知っておきたい「3-2-1ルール」
注射後のしこりについて調べていると、「3-2-1ルール」という言葉を目にすることがあります。
これは、主に猫の注射部位肉腫について知られている目安で、
- 3か月たっても消えない
- 2cmを超える
- 1か月の間に大きくなる
という場合には、より詳しい検査や対応を検討するという考え方です。
ただし、これは犬の注射後のしこりすべてにそのまま当てはめるための絶対的な基準ではありません。
我が家の場合は「3週間で約4cm」という大きさだったため、このような目安を知ったあと、「早めに獣医師に診てもらってよかった」と感じました。
しこりの大きさや変化が気になる場合は、期間だけを待つのではなく、早めに動物病院へ相談しましょう。
こんなしこりなら早めに動物病院へ
注射後にしこりを見つけた場合、特に次のような変化がないかチェックしてみましょう。
- どんどん大きくなっている
- 長期間、小さくならない
- 短期間で急に大きくなった
- 触ると痛がる
- 赤くなっている
- 熱を持っている
- 出血や膿がある
- 皮膚がただれている
- 愛犬が気にして舐めたり、掻いたりしている
- しこりが硬く、周囲の組織に固定されているように感じる
もちろん、これらに当てはまらないから大丈夫というわけではありません。
「いつもと違う」と感じた時点で、獣医師に相談することが安心につながります。
しこりを見つけたら、写真や大きさを記録しておこう
しこりを見つけたら、慌てて何度も触ったり、強く押したりするのではなく、まず状態を記録しておくとよいでしょう。
例えば、
・見つけた日
・できた場所
・大きさ
・硬さ
・動くかどうか
・皮膚の色や状態
・愛犬が痛がるか
・その後、大きくなっているか小さくなっているか
などです。
定規などを添えて写真を撮っておくのも、経過を確認するうえで役立ちます。
動物病院を受診するときにも、「いつ見つけたのか」「どのくらいの大きさだったのか」が分かると、獣医師に状況を伝えやすくなります。
大切なのは「様子を見る」ことと「放っておく」ことは違うということ
今回、我が家の愛犬のしこりは、結果的には自然に消えていきました。
そのため、「注射後のしこりは、そのうち消えることもある」ということを実感しました。
ただし、今回のケースが問題なかったからといって、すべての犬のしこりが同じとは限りません。
獣医師に診てもらったうえで「経過観察しましょう」と言われたのであれば、定期的に状態を確認しながら見守ることができます。
一方で、「注射したからきっと大丈夫」と自己判断して、何か月も放置するのは避けたいところです。
まとめ|愛犬の「いつもと違う」を見逃さないために
愛犬の体に突然しこりを見つけると、とても心配になりますよね。
我が家でも、約4cmという大きなしこりを見つけたときは、「もしかして大変な病気なのでは?」と不安になりました。
結果的には、細胞診で大きな問題がないことを確認でき、その後、しこりは自然に消えていきました。
注射後に一時的なしこりができることはありますが、「注射後だから大丈夫」と自己判断せず、気になる場合は動物病院で相談することが大切です。
そして何より、飼い主さんが日頃から愛犬の体を撫でたり、ブラッシングしたりしながら、体の変化に気付いてあげること。
「いつもと違うな」と感じた小さな変化が、愛犬の健康を守るきっかけになるかもしれません。
愛犬とのスキンシップを楽しみながら、今日も優しく体をチェックしてあげたいですね。






























