アニマルライツ

犬と楽しく暮らすためのトレーニング 第1回 ガンドッグと出会ってから

犬と楽しく暮らすためのトレーニング
山本聖文

ドッグトレーナー・ドッグライフカウンセラー・ドッグアドバイザー

    第1回  ガンドッグと出会ってから


  千葉市緑区で「DogSchool I’ll(ドッグスクール アイル)」を運営する、山本聖文さん。イギリス留学中に、ガンドッグ(鳥猟犬)の訓練風景に接したことが、スクール開設の原点にあります。
  元保護犬を含む3頭の愛犬と暮らす山本さんに、トレーナーの仕事、ガンドッグの魅力、保護犬への思いなどを語っていただきました。

◆ドッグスクールを開設したきっかけは

  学生時代は馬術部に所属し、社会人になってからは乗馬クラブに入っていました。イギリスには馬術留学のために渡ったのですが、馬術の教官がドッグトレーナーを兼業していたので、何度かトレーニングを見学させていただきました。

  野原を全速力で走るイングリッシュセッターやイングリッシュポインターの姿には、見る者を無条件で感動させる美しさが備わっていて、それはサラブレッドと共通するものだと思いました。イギリスで見たガンドッグたちの訓練風景が引き金となり、時を経てドッグスクール開設へと至ったのです。

◆レッスンの内容は

  噛み癖などの問題行動を矯正する「快適生活クラス」、広い野原に出て獲物のダミーを回収する作業を学ぶ「レトリーブクラス」、ボールやフリスビーを使って楽しく遊ぶ「初級レトリーブクラス」、ポインターやセッターを中心に広い野原を走らせる「グラウンドワーククラス」などがあります。

  家ではきちんとできることでも、広い野原に出たり、ほかの犬たちと一緒の場面ではできなくなることがあります。どんな誘惑にも耐える力を育てるため、グループレッスンを主体としています。

◆山本さんの愛犬たちについて教えてください。

エスラルとフエアウィ車の中でおとなしく待っている、山本さんの愛犬たち。左/イングリッシュポインターのエステル。右/ジャーマン・ショートヘアード・ポインターのフラウ。

  ジャーマン・ショートヘアード・ポインターのフラウ(メス・6歳)、ゴールデンレトリバーのクワン(メス・3歳)、イングリッシュポインターのエステル(メス・推定4歳)の3頭です。全員女の子ですが、いちばん最初に迎えたのはフラットコーテッドレトリバーのオス、シャドーでした。

◆シャドーとの出会いは

  家を購入した時、すぐにでも犬と暮らしたかったのですが、子どもがまだ小さかったこともあり、妻に反対されました。猫ならいいというので猫と暮らし始めたのですが、やっぱり犬と暮らしたいという気持ちが強くありました。

  ある日、犬の雑誌を読んでいたら、「働く犬たち」という特集の中で、猟で撃ち落とされたカモをくわえているラブラドールレトリバーの写真が掲載されていたんです。

  すっかりその写真にほれ込んでしまい犬舎に電話したところ、「ラブラドールは今、いないけれど、フラットの子犬なら売れ残っている。貰い手がいなければ処分するつもりだが、欲しければ格安で譲る」との話で…。売れ残りを押しつけられたともいえるのですが(笑)、我が家に初めて犬を迎えることを決めました。

◆奥様は反対しませんでしたか

  それが、とても気に入ってくれたんです。普段は穏やかでやさしいのに勇気もあって、シャドーは理想の息子のような犬でしたから。海に、キャンプに、シャドーを連れてどこへでも出かけました。子どもたちと水遊びをしたり、散歩をしたり、テントの中で一緒に眠ったり…。シャドーとの思い出はたくさんありますが、2010年、天国へと旅立ちました。

◆2匹目の愛犬、フラウについては

フラウ投げたダミーを拾い、くわえて戻るフラウ。

  ジャーマンポインターの飼い主さんから、生まれた子犬を譲り受けました。もともとドイツのガンドッグがとても好きなので、いつか飼いたいと思っていたのです。

  ジャーマンポインターは警戒心が強く、人見知りをすることが多いのですが、フラウも我が家に来てから2日間、何も食べませんでした。手から一粒ずつごはんを与えていくうちに、慣れて食べるようになったのです。

  フラウはレトリーブが得意です。競技会ではレトリーブに強いレトリバー種の犬たちに混じって競い、いちばん上のクラスで年間4位の成績を残しています。

  愛犬たちは3頭とも女の子のせいか、誰が一番かを競い合っているようなところがあるのですが、フラウは他の2頭に比べて余裕を持っている感じがありますね。

犬と楽しく暮らすためのトレーニング 第2回 保護犬たちとの暮らし

山本聖文

山本聖文

投稿者の記事一覧

(やまもと きよふみ)

ガンドッグトレーナー
ドッグライフカウンセラー

会社員として不動産関係の仕事をこなす傍ら、学生時代から続けていた馬術の訓練のため、1987年、イギリスへ留学。
馬術の指導教官がガンドッグの訓練を手掛けていたことから、トレーニングの基礎を学ぶ。
2007年、指導教官が所属するガンドッグクラブでの研修を経てガンドッグトレーナー、ドッグアドバイザー(犬種アドバイザー)の認定を受ける。同年、社会動物環境整備協会の資格試験にトップの成績で合格し、ドッグライフカウンセラーとなる。
2007年12月 「DogSchool I’ll(アイル)」を設立し、現在に至る。
DogSchool I’ll Webサイト:http://gundogsch.exblog.jp/

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