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犬と猫と人間
『放射能と被ばく』のお話し


【その2】
散歩での”内部被ばく”を考えてみよう






    


人にとっても犬や猫にとっても、「外部被ばく」より危険なのが「内部被ばく」です。
 
「内部被ばく」は、細胞分裂と大きく関わっています。
人も動物たちも産まれてから成長を遂げる経過で、細胞分裂が盛んに行われる時期があります。子どもや妊娠初期の妊婦が、最も「内部被ばく」に注意を払うべきといわれている理由がこれです。
また、犬や猫に対する放射能の影響は、基本的に人間に同程度になります。
〈日本動物高度医療センター 夏堀雅宏院長 取材記事より〉

そしてぜひ知っていただきたいのが、ペットたちの「内部被ばく」は、飼い主さんの意識で減らすことができる!ということです。

 

「内部被ばく」と「外部被ばく」の違いは?

「外部被ばく」とは、放射線を外からあびること。
「内部被ばく」とは、食べものや呼吸を通して、放射性物質を体内に取り込み、体の中で放射線をあびること。
 
外部被ばくは、線源が近いほど影響が強くなり、一過性です。ベータ線は皮膚に、ガンマ線ならば内臓にまで影響します。
内部被ばくは、放射性物質が体の中にとどまっている間、同じ場所の細胞にずっと影響を与えます。
そして、外部被ばくは皮膚や衣服などで遮断できるような弱い放射線でも、体内に取り込んでしまうととても危険なものになります。
※参考および抜粋:『小さき声のカノン ―選択する人々』プログラムより
 

まずは、私たち飼い主が被ばくに対して無頓着にならず、少しでも危機意識を持つことが大切

基本的に、水の溜まる場所に放射性物質溜まりやすく、軟らかい土は、放射性物質と相性がいいので地表(土壌汚染)の数値が高くなる傾向があります。
そのため、河川敷や湿地などでは、地表(土壌)・空間(空間線量)合わせその全体で数値が高めになります。

ペットたちは背丈が低く、犬も猫も草むらに入っていったり、水たまりの水を飲んだり、土の上でゴロゴロしたり、土を掘ったりするが大好きですから、余計に放射性物質の影響が心配になりますよね。

土壌汚染数値や空間線量の高い場所へお出かけすることを避けることも必要ですが、だからといって神経質になりすぎず、普段のブラッシングや定期的なトリミングを基本としてながら、散歩で草むらや水たまりに入ったり、庭や公園で土を掘ったりゴロゴロしたあとは、体を拭いてあげたり、手足を洗い流すなどすることで、普段から内部被ばくのリスクを下げてあげることを心がけることが、ペットと飼い主双方の身体と心の健康にとってより大事なことなのだと感じます。

 

食品からの被ばくを避けるためにできること

*産地を選び、汚染の数値や傾向を知る
加工食品(ドライフードなど)を与えるときも、手作りごはんを与えるときにもいえることです。
食材別、地域別の汚染度数値や、放射能汚染されやすい食材・されにくい食材など、さまざまなデータを紹介しているホームページがあります。
ぜひこれらを参考にしながら、選んでいってください。
 【みんなのデータサイト(市民放射能測定データサイト)】
 http://www.minnanods.net/
 【ホワイトフード】
 https://www.whitefood.co.jp/
 
*手作りごはんは、下ごしらえをしっかりしましょう!

水に溶けやすいセシウムは、しっかり洗ったり、皮をむく、ゆで汁を捨てるなどして除去できます。
【野菜・果物】
・よく洗う・皮や葉をむく・水にさらす・ゆでこぼす
【 肉・魚 】
・よく洗う・水にさらす・魚はおろして、内臓や骨を取り除く

 

流通している食品すべてが汚染の心配わけではない!

現在一般食品の安全基準は100ベクレル/kg、牛乳と離乳食は50ベクレル/kgに設定されており、市場に流通する食品はこの範囲内でなければならないと決められています。
しかし、この基準を満たしているからといって放射性物質がゼロであるとは限りません。
表示に「放射性物質不検出(ND)」と書いてあっても、測定器の検出限界値が明記されていなければどれだけ放射性物質が入っているか、わかりません。例えば、検出限界50ベクレルなら49ベクレルの数値も「不検出」になってしまうからです。
※参考および抜粋:『小さき声のカノン ―選択する人々』プログラムより

 

子どもたちの”保養”から学ぶこと

”保養”という言葉、ご存知ですか?
日本では、”保養”という言葉もその効果についても、知っている人は少ないのではないでしょうか?
被ばくをすることで、病気にかかりやすくなったり、慢性的に不健康な状態が続いたりします。
内部被ばく量を下げる効果がある”保養”は、医学的には放射能の影響が少ない地域で一定期間(24日間以上)過ごすことによって、免疫力が大きく高まるなど健康的な効果があることが分かっています。
チェルノブイリ原発事故後、放射能汚染が高い土地に住んでいるチェルノブイリの子どもたちに、様々な病気が増えました。
その子どもたちが、実際に21日間保養することによって、内部被ばくの数値が2分の1以下になることがベラルーシのベルラド研究所の調査結果から実証されています。
 
身体に入れてしまった放射性物質を排出することが、環境を整えることで可能であること!
避けて通ることができない汚染から、大切な家族であるペットたちを守るために私たち飼い主ができることがある。一筋の光を感じます。
 
いつもの生活の中で、少しだけ『放射能と被ばく』に意識を向けて、楽観視はせず、神経質にもなりすぎず、大切なペットとできるだけ長く健康に楽しく暮らしていけるように。
この記事を切欠に、多くの飼い主さんが意識的に行動できることを願っています。
 
次回は、
「知っておきたい!知ってほしい!『放射能と被ばく』についてのキーワード」お伝えいたします。

 

2017年2月17日掲載

 

 

連載 『犬と猫と人間 『放射能と被ばく』のお話し
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 GORON 吉川奈美紀 

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