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ペットと共に暮らすために考えたいこと 第13回 猫の完全室内飼育について

ペットと共に暮らすために
考えたいこと

第13回 猫の完全室内飼育について

    


猫にとって幸せな暮らし方ってなんだろうと考えた時、完全な室内飼いにするか、家の内外を自由に行ききできるよう放し飼いにするか、迷う方が多いようです。
室内に閉じ込めてしまってはかわいそうと思いながらも、外に出ることで病気をもらってきたり、体に害のあるものを食べるなど健康管理的に心配であったり、縄張り争いでケガをしたり、交通事故にあったり、妊娠してしまったり、いろいろな危険にさらされると考えるからです。

 

 

猫の飼育は室内で

環境省「動物愛護管理法 動物の適正な取り扱いに関する基準等」が推奨

2005年から環境省は、「猫は室内で飼うように」と「動物愛護管理法 動物の適正な取り扱いに関する基準等」に明記し実施しています。
飼い猫が屋外で子供を作ることにより野良猫が増えたり、糞公害が起きたりすることを防ぐための措置で、法的な強制力はありませんが基準では、猫の室内飼いを推奨し、自由に外出できるようにして飼う場合は不妊・去勢を行うことを求めています。
(環境省によると1999年時点で、自治体に引き取られる猫の数は、年間27万6000匹と犬の約2倍でした)
また、同項目では「猫の疾病の感染防止、不慮の事故防止等猫の健康及び安全の保持」も目的としているされています。

 

猫の室内飼育のすすめ

猫は、本来森の動物です。縦方向の移動が行動の大半で、広い範囲を歩き回らない動物です。そのため、室内に必要なものが揃っていれば、そこは猫にとって安全で快適な場所になります。
猫が室内で暮らすことで、周辺住民に迷惑をかけたり(例えば、隣家の花壇に排泄をしたり・ガレージの車を汚したり・ごみを散らしたなど)、トラブルの元になることもなくなります。
また、交通事故や感染症などの予防だけではなく、常に近くにいることで健康状態に気を配ることができ、ちょっとした異変にも気がつきやすくなります。食事のこと、おしっこのことなど、いつもと何かが違うと感じたとき、すぐに対応してあげることもできます。

 

数年前まで、犬と同じようにペットと呼ばれながらも、自由を好む動物として、当たり前のように室内外を自由に出入りすることができる状態で飼われていた猫。
また、飼い主のいない猫たちの多くは不幸な生涯を終えていました。
しかし近年、都市化や町の整備が進み、多くの人々が集合住宅に生活するようになったことで、飼い猫は完全室内飼育が推奨されるようになり、飼い主のいない猫たちは地域猫として地域のボランティアや行政の協力をして、適性な世話や管理(不妊・去勢、マナーを守った餌やり、清掃)をされるようになりました。
 
猫にとって安住の地、室内での生活、それは自然から引き離したことにもなります。
だからこそ、室内飼いの猫たちの幸せは、飼い主さん次第です。大切な家族として一緒に暮らす猫たちに、日々話しかけコミュニケーションをとっていきましょう。

【参考】
環境省「動物愛護管理法 動物の適正な取り扱いに関する基準等」
http://www.env.go.jp/nature/dobutsu/aigo/2_data/laws/nt_h25_82.pdf

 

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 GORON 吉川奈美紀 

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