しつけ・ケア

ペットの心身の健康に主体的に関わる~ホリスティックケア~ 第3回 フラワーエッセンスのサポート力

ペットの心身の健康に主体的に関わる
~ホリスティックケア~

第3回 フラワーエッセンスのサポート力

    


 「犬が排便する際にくるくる回るのは地球の磁場が関係している」。最近話題になったチェコ生命科学大学(Czech University of Life Sciences)の科学者による研究です。犬は概ね南北方向に身体を向けて排便することを好み、磁場の安定した場所(あるいは時間帯)では、ほぼ正確に南北どちらかを向いているという結果が得られたとか。
動物が人間に知覚できないことを感じているらしいことは広く知られており、例えば北へ帰る鳥の渡りや魚介類の産卵など、人間には見えずともある法則に則って生きている動物の例はたくさんあります。今回取り上げるフラワーエッセンスの作用は、そんな地球や地球に生きる動植物の持つエネルギーに関係しています。

フラワーエッセンスって何?

 フラワーエッセンスは1930年代に、イギリスの医師であり細菌学者・病理学者でもあったエドワード・バッチ博士によって完成された自然由来のエッセンスです。主に湧き水に植物を浮かべ太陽光に当てる…という方法で作られますが、完成したエッセンスには薬品のように植物の物質的成分はほとんど含まれていません。製造の過程で水に転写された植物のエネルギー(気と言い換えてもいいかもしれません)が動物のエネルギーバランスの乱れに作用し、それを修復に導くものだと考えられています。

植物のポジティブなエネルギーがサポートしてくれる

 世界保健機構(WHO)は、1999年に健康の概念について「身体的・精神的・社会的・霊的に完全なる動態的な状態であって、単に疾病や虚弱でないことではない」と改定しました。
それ以前は使われていなかった“霊的に”という言葉を付け加えたのです。これは、近代西洋医学のみを柱とした医療が限界を迎えつつある状況において、生きている心身全体をより深い意味で捉えなおそうという方向性を示すものであると言えます。
 ホリスティックな視点によれば、“身体と心は繋がっている”わけですし、ストレス(ネガティブなエネルギー)によって病気が引き起こされることは多くの人が知っています。フラワーエッセンスは、「科学的根拠がない」として懐疑的な目を向けられることも多々ありますが、ヨーロッパでは愛用者が多く、取り扱う薬局も多数存在します。また英国王室で愛用されていることは広く知られています。
 まだ万人を納得させるほどに検証の進んだ分野ではありませんが、日本でも近年「使ってよかった」とする口コミも手伝って急速に浸透しています。実際に治療に取り入れている医師も増えており、動物病院も例外ではありません。前回ハーブについてお話を伺った、獣医師の牧口香絵先生もその一人。今回も牧口先生にフラワーエッセンスについてお伺いしました。

‐フラワーエッセンスにはいろいろな種類がありますね。

はい。バッチ博士が完成した「バッチ・フラワーレメディ」のほかにも、「アラスカン・エッセンス」、「オーストラリアン・ブッシュ・フラワーエッセンス」など、多くのメーカーやブランドが存在します。それぞれに特徴がありますが、私は主に「バッチ・フラワーレメディ」を使っています。

‐それはどうしてですか?

「バッチ・フラワーレメディ」は38種類のエッセンスのほかに、数種のエッセンスをブレンドした“レスキュー・レメディ”がありますが、あわせて39種のエッセンスでほとんどの問題をカバーすることが出来、しかもとてもシンプルです。動物も人間に比べてとてもシンプル。だからバッチは動物にとても使いやすいのです。

‐フラワーエッセンス(バッチの場合はフラワーレメディと呼ぶ。以下省略)は人間よりも動物に効果が出やすいと聞きましたが、どうしてでしょう?

人間は複雑すぎるからです(笑)。動物は自分を取り繕ったり、理性的であらねばという発想がありません。そして、人間よりもずっとエネルギー(気)というものに敏感だからだと考えています。

‐フラワーエッセンスはどのように動物に作用するのですか?

人間を含め、動物は全てエネルギー体であるといえます。感情もまたエネルギーです。ホリスティック医療の世界では、感情は病気と繋がっていると考えています。病気は感情(エネルギー)の乱れの最終警告。エネルギーのバランスが整えば、おのずと病は癒えると考えられますし、予防も出来るということです。フラワーエッセンスはそれ自体がエネルギーですから、感情や精神に働きかけるのが得意なんです。

‐フラワーエッセンスはどのように使うのですか?

エッセンスは粘膜に触れることで作用するので、内服するのが一番です。食事や飲料に混ぜたり、指に付けて直接舐めさせる以外に、ケージにスプレーするなどして気管から取り入れてもOKです。

‐どのくらいの量と頻度で与えればいいのでしょうか?

エッセンスは通常、6~7種類をブレンドしたもののほうが効果的だと言われています。表面に現れる感情は内面で複雑に絡み合っていることが多く、1種類のエッセンスでは対応が不十分だからです。数種類をブレンドしたエッセンスを作り、1日4回、1回につき4滴を内服します。

‐すぐに変化が現れますか?

もちろん個体差がありますが、すぐに変化が見られる場合も、数ヶ月かかる場合もあります。私の場合は約3週間分を処方して、3週間おきに状態を確認しながら内容を変えていくなどして対応します。少なくともそのくらいの期間は変化を注意深く見てください。ただ間違ったフラワーエッセンスを使っても害はありませんのでご心配なく。

‐飼い主がフラワーエッセンスを信じていなくても効果がありますか?

飼い主が信じていなくても効果はありますが、以前、「こんなのあげて大丈夫かな?」と警戒しながら与えたら、エッセンスの入ったご飯を食べないという子がいました。動物は飼い主の発するネルギーに非常に敏感です。飼い主が警戒心を抱かずにニュートラルな気持ちで与えれば、動物は自分自身に必要か必要でないかをきちんと判断しますし、その点は人間以上です。実際に、はじめは信じられなくても動物の変化によって効果を実感し、「自分も使ってみたい」とエッセンスを使い始めたご家族もたくさんいらっしゃいます。

‐もっとフラワーエッセンスについて知りたいと言う人に、お勧めの本はありますか?

『ペットを癒す花療法』(ステファン・ポール、ジュディ・ハワード著 中央アート出版社)と『ペットの心と体を癒す フラワーエッセンスレメディ』(ヘレン・グラハム /グレゴリー・ヴラミス著 エーディーサマーズ)をお勧めします。またフラワーエッセンスを学ぶ講座なども多数ありますから、興味があれば受講してみてはいかがでしょうか。

‐飼い主がフラワーエッセンスを信じていなくても効果がありますか?

飼い主が信じていなくても効果はありますが、以前、「こんなのあげて大丈夫かな?」と警戒しながら与えたら、エッセンスの入ったご飯を食べないという子がいました。動物は飼い主の発するネルギーに非常に敏感です。飼い主が警戒心を抱かずにニュートラルな気持ちで与えれば、動物は自分自身に必要か必要でないかをきちんと判断しますし、その点は人間以上です。実際に、はじめは信じられなくても動物の変化によって効果を実感し、「自分も使ってみたい」とエッセンスを使い始めたご家族もたくさんいらっしゃいます。

 牧口香絵先生は、前回ご紹介したメディカルハーブ講座のほかにフラワーエッセンスの講座も随時開講しています(下記HPおよびblog参照)。また牧口先生のHPにはフラワーエッセンスで状況が好転した動物たちのケースがたくさん紹介されています。是非ご覧ください。


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牧口香絵先生プロフィール

 1998年麻布大学獣医学部獣医学科卒業。動物病院にて一般診療に従事後、渡米。NY州コーネル大学獣医学部Animal Behavior Clinicにて、犬・猫・馬の行動学・しつけ・行動治療を学び帰国。現在は神奈川県内の動物病院で犬・猫の問題行動の治療を専門に臨床に関わる傍ら、全国各地でセミナー・講演活動などを行っている。

著書「愛犬をやさしく癒すクリスタルヒーリング」
HP:http://pet-consul.com/ / blog:http://ameblo.jp/pet-consul/

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